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板垣英憲(いたがきえいけん)情報局 ~マスコミに出ない政治経済の裏話~

板垣英憲(政治評論家)

板垣英憲

『ロックフェラーに翻弄される日本』(2007年11月20日刊)  第7章 安倍前政権とロックフェラー、そして福田政権ヘ   環境問題に注目して中国へのODAを継続

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 板垣英憲(いたがきえいけん)情報局 ~マスコミに出ない政治経済の裏話~   2022年9月11日 ◆─── - - -                    - - - - - ───◆ 世界の政治・軍事・経済・金融を支配するパワーエリートの動きやその底流で 行われている様々な仕掛けなどを中心に、重要情報(特ダネ)をキャッチして速 報する。                          政治評論家 板垣英憲 ◆─── - - -                    - - - - - ───◆ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 『ロックフェラーに翻弄される日本』(2007年11月20日刊)  第7章 安倍前政権とロックフェラー、そして福田政権ヘ   環境問題に注目して中国へのODAを継続 ───────────────────────────────────  中国は、自民党総裁選を直後に控えた2006年7月2日に開催された「日中環境保全センター十周年記念式典」で、それまで日本が中国に行っていた環境汚染防止に対する技術援助を高く評価した上で、環境をテーマにしたODAを要請した。日本がこれに応じてODAを事実上継続することを表明したため、それまで冷えきっていた日中関係が急速に改善した。中国との友好ムードを演出していくためには、やはりODA絡みの協力約束が大きなカギを握っていることがあらためて示された。  小泉首相は任期最後の年である2006年、ついに「8月15日」に靖国神社に参拝して公約を実現した。ところが、中国側はそれまでとは打って変わって表立った批判を控えたのである。小泉自身が任期限りでの退任を表明していたことを考慮したようでもあり、日本側がODA拠出の意向を伝えたのが効を奏したようでもあった。  安倍首相は、「リアリズム外交戦略」を標榜し、それまでのような温情主義的外交姿勢ではなく、言うべきことはしっかり言って、求めるべきものはきちんと求めていく姿勢に転換しようとした。現実的な国益を重視する発想である。それを安倍前首相は、中国に対する政策面での「パラダイム変換」といった言い方をしていた。自民党内では、加藤紘一、山崎拓両元幹事長も似たような考えを持っていた。  安倍前首相は政権の座に座ると、従来の対中国政策は抜本的に見直すべきとの姿勢をあらためて明らかにし、中国を統治する胡錦涛国家主席が、広東や台湾、東南アジアに大きなネットワークを築いている客家出身であり、元来、親日姿勢が強いところに注目。「靖国神社に参拝したともしないとも言わない」と、中国に配慮する発言をするようになった。日本遺族会会長の古賀誠自民党選対委員長が反発するかと思われたが、古賀はここでもなぜか安倍支持の姿勢を示した。  さらに安倍前首相は、胡錦涛が2005年4月に起きた反日デモを逆手に取って、権力基盤を強化してきている点に注目した。過激な反日デモを大々的に報道するメディアの批判にさらされ、権力基盤を揺さぶられた胡錦涛政権は、反日デモの黒幕で江沢民一派の陳良宇上海市党委書記(上海閥・黄菊副首相直系)の、社会保障基金をめぐる汚職を追及して失脚に追い込み、その勢いを逆利用する形で形勢を逆転したのである。この状況変化を踏まえた上で、安倍首相は就任直後に中国を訪問して首脳会談を行ったのだった。
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