Foomii(フーミー)

天木直人のメールマガジン ― 反骨の元外交官が世界と日本の真実をリアルタイム解説

天木直人(元外交官・作家)

天木直人

北朝鮮の核実験で台無しにさせられる日朝協議
無料記事

□■□■【反骨の元外交官が世界と日本の真実をリアルタイム解説】 ■□■ □■  天木直人のメールマガジン2014年4月23日第334号 ■     =========================================================     北朝鮮の核実験で台無しにさせられる日朝協議          ========================================================  ついに韓国国防省報道官が4月22日の記者会見で北朝鮮が核実験を行う兆候が多見捕捉されていると発表した。  北朝鮮の核実験が近づいたという事か。  北朝鮮の事だからやりかねない。  その前にどうしても書いておきたい。  もし北朝鮮が核実験をすれば大騒ぎだ。  米国や韓国が北朝鮮を強く非難することになる。  中国もそれに同調するだろう。  日本はせっかく再開した日朝協議を停止せざるを得なくなる。  また一つ、安倍首相の念願の拉致問題解決が対米配慮で台無しにさせられることになる。  実際のところ米国は安倍首相が拉致問題解決のために北朝鮮とひそかに交渉を進め、北朝鮮の対応次第では制裁の一部緩和をしようとしている事に強い警戒感を抱いて来た。  それでも安倍首相は米国の了解を取りつけ北朝鮮との交渉を進めようとしてきた。  実際のところ、今度のオバマ大統領との首脳会談でも安倍首相は拉致問題の早期解決を図るため、日朝政府間協議を進める方針に理解を求める意向を固めたと政府関係者が明らかにしたという報道もあるくらいだ(4月19日下野新聞)。  そしてそれは事実だろう。  シリア、ウクライナ問題でオバマ大統領と異なる方針を示してオバマ大統領の不信をかった安倍首相だが、拉致問題だけは譲れないというわけだ。  しかし、それでも北朝鮮が実際に核実験を行えば、さすがの安倍首相もそうはいかないだろう。  私はそれでも安倍首相が北朝鮮との交渉を継続すればたいしたものだと高く評価する。  繰り返して書いて来たとおり、私は北朝鮮の核問題と拉致問題は切り離して考えるべきだと考える。  拉致問題と国交正常化の交渉は、戦争状態にある日本と北朝鮮との講和交渉ととらえ、一括して解決するしかないと私は主張してきた。  そしてそのような講和交渉はいかなる国も関与できないし、関与させてはいけないと書いて来た。  そして北朝鮮との講和交渉は、つまるところ北朝鮮の核・ミサイル問題の解決にもプラスになる、プラスにさせなければいけない、と書いて来た。  残念ながら安倍首相にはその認識はないだろう。  拉致問題の解決もあくまでも自らの政権浮揚のためでしかない。  だから内外の世論の抗して、北朝鮮との国交正常化をなし遂げようとする覚悟はない。  北朝鮮が核実験を行えば拉致問題は吹っ飛ぶ。  いま安倍首相は北朝鮮が核実験を行わない事をひたすら祈るしかないのである(了) ──────────────────────────────── 購読・配信・課金などのお問合せやトラブルは、 メルマガ配信会社フーミー info@foomii.com までご連絡ください。 ──────────────────────────────── 編集・発行:天木直人 ウェブサイト:http://www.amakiblog.com/ 登録/配信中止はこちら:https://foomii.com/mypage/ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

今月発行済みのマガジン

ここ半年のバックナンバー

2025年のバックナンバー

2024年のバックナンバー

2023年のバックナンバー

2022年のバックナンバー

2021年のバックナンバー

2020年のバックナンバー

2019年のバックナンバー

2018年のバックナンバー

2017年のバックナンバー

2016年のバックナンバー

2015年のバックナンバー

2014年のバックナンバー

2013年のバックナンバー

2012年のバックナンバー

2011年のバックナンバー

2010年のバックナンバー

2009年のバックナンバー

このマガジンを読んでいる人はこんな本をチェックしています

月途中からのご利用について

月途中からサービス利用を開始された場合も、その月に配信されたウェブマガジンのすべての記事を読むことができます。2025年5月19日に利用を開始した場合、2025年5月1日~19日に配信されたウェブマガジンが届きます。

利用開始月(今月/来月)について

利用開始月を選択することができます。「今月」を選択した場合、月の途中でもすぐに利用を開始することができます。「来月」を選択した場合、2025年6月1日から利用を開始することができます。

お支払方法

クレジットカード、銀行振込、コンビニ決済、d払い、auかんたん決済、ソフトバンクまとめて支払いをご利用いただけます。

クレジットカードでの購読の場合、次のカードブランドが利用できます。

VISA Master JCB AMEX

キャリア決済での購読の場合、次のサービスが利用できます。

docomo au softbank

銀行振込での購読の場合、振込先(弊社口座)は以下の銀行になります。

ゆうちょ銀行 楽天銀行

解約について

クレジットカード決済によるご利用の場合、解約申請をされるまで、継続してサービスをご利用いただくことができます。ご利用は月単位となり、解約申請をした月の末日にて解約となります。解約申請は、マイページからお申し込みください。

銀行振込、コンビニ決済等の前払いによるご利用の場合、お申し込みいただいた利用期間の最終日をもって解約となります。利用期間を延長することにより、継続してサービスを利用することができます。

購読する