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天木直人のメールマガジン ― 反骨の元外交官が世界と日本の真実をリアルタイム解説

天木直人(元外交官・作家)

天木直人

米国のプルトニウム返還要求という大スクープ
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□■□■【反骨の元外交官が世界と日本の真実をリアルタイム解説】 ■□■ □■  天木直人のメールマガジン2014年1月29日第98号 ■     =========================================================     米国のプルトニウム返還要求という大スクープ      ===========================================================  1月27日の東京新聞が報じた。  オバマ米政権が日本政府に対し冷戦時代に米国が日本に対し研究用として提供したプルトニウム約300キロの返還を求めていることが分かったと。  これは極めて重要なニュースであるが、なぜかこの記事についての後追い記事がまったく見られない。  なぜこのニュースが重要なのか。  それは米国の日本に対する不信感の高まりがここにも見て取れるからだ。  返還要求しているプルトニウムが、軍事利用に適した高濃度のプルトニウム(核兵器40-50発分に相当)であり、東海村の高速炉臨界実験装置で研究用に使っているものであるところが最大のポイントだ。  日本は原発の使用済み核燃料の再処理によって、これよりもはるかに大量(約44トン)のプルトニウムを保有しているが、研究用と比べて不純物が多く、高速炉研究には使えないという。  このプルトニウムについては米国は今回は問題にしていない。  報道によれば米国はテロにわたる危険性が高まったから返還要求をしてきたという。  それならばすべてのプルトニウムを危険視しなければおかしい。  しかし、米国の返還要求は高濃度のプルトニウムだけだ。  これを要するに、米国は安倍政権の右傾化を見て、日本の核兵器保有をこれまで以上に危険視してきたということではないのか。  そもそも原子力発電所と核兵器開発は紙一重である。  だからこそ米国はあらたに原発保有国になろうとする国に対し警戒を隠さない。  日本に原発を認める時も懸念していた。  日本側の強い要望と、冷戦下の同盟国であるよしみで、米国は日本のプルトニウム保有に片目をつむってきた。  今度の米国の返還要求に対しても日本は強く反対し、できるものなら認めてほしいと交渉してきたという。  しかし今回は米国は許さなかった。  繰り返すが、これを要するに、米国は安倍政権下で右翼化する日本に対し、もはし信用が置けないと思い始めたという事ではないのか。  この米国の日本に対する返還交渉がこれまで一切報じられてこなかった事に、この問題の深刻性がうかがえる。  東京新聞がスクープしても、ほかのメディアがこの問題に一切触れようとしないところに不自然さを感じる(了) ──────────────────────────────── 購読・配信・課金などのお問合せやトラブルは、 メルマガ配信会社フーミー info@foomii.com までご連絡ください。 ──────────────────────────────── 編集・発行:天木直人 ウェブサイト:http://www.amakiblog.com/ 登録/配信中止はこちら:https://foomii.com/mypage/ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

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