□■□■【反骨の元外交官が世界と日本の真実をリアルタイム解説】 ■□■ □■ 天木直人のメールマガジン2013年5月18日第354号 ■ ============================================================== 止まらない橋下暴言の唯一の効用 ============================================================== 橋下暴言に対する批判一色である。 勿論私も真っ先にその暴言を批判した一人だ。 しかし、ここまで皆が橋下暴言を批判するようになると、一つぐらい橋下暴言の効用を考えてみたくなる。 「ショッキングな発言をする政治家はどこにでもいる。だが、それが積み重なると、日本の国益を傷つける・・・」 こういう言葉で米外交問題評議会のシーラ・スミス上級研究員が、ついに橋下暴言が米国議会を怒らせて、日本のTPP参加にまで影響を与えるだろうと言い出した(5月18日日経)。 就任したばかりのサキ米国務省報道官は橋下発言をOUTRAGEOUSという激しい言葉まで使ってで批判した。 ついに橋下発言が日米同盟関係にまで悪影響を及ぼし始めたのだ。 それにも関わらず橋下氏の反論は止まない。 それどころか逆に反発する米国の偽善振りを批判する始末だ。 これは日本の国益を巻き込んだ自爆テロのような言動である。 そして繰り返すように慰安婦問題で何を言っても弁解の余地はない。 非難に油を注ぐだけだ。 「日本維新の会」もろとも自滅するだけだ。 どうせ自爆テロで終るなら、最後にひとつだけ暴言の効用を残して終える事を私は橋下氏にすすめたい。 それは何か。この際徹底的に米国の欺瞞を批判するのだ。その米国に従属するしかない安部自民党政権を非難するのだ。 沖縄から米軍は出て行けと叫ぶのだ。 米国を怒らせたら政治家はつとまらない。 米国に逆らった首相は短命に終る。 命まで狙われかねない。 そう皆が思い、だから米国批判はタブーだった。 それのタブーを打ち破って、米国と本気で喧嘩してもどうということはない、と証明して見せたらいい。 おりしも安倍首相が第一次内閣当時の2007年4月、ブッシュ大統領(当時)と首脳会談を行なった時、従軍慰安婦問題について詫びていたことが判明した。 そんな話はしていないと全面否定していた安倍首相だったが、一転して詫びていた事を認めた。 辻元清美議員の質問主意書に対する答弁書でそれを認めざるを得なかったのだ(5月18日日経)。 そんな腰抜けの安倍首相よりもまだ橋下自爆テロのほうが潔い。 橋下自爆テロ暴言の唯一の効用は、米国を怒らせるタブーを破って米国に非を認めさせることである。 対米自立の道を拓くことである。 面白くなってきた(了) ──────────────────────────────── 購読・配信・課金などのお問合せやトラブルは、 メルマガ配信会社フーミー info@foomii.com までご連絡ください。 ──────────────────────────────── 編集・発行:天木直人 ウェブサイト:http://www.amakiblog.com/ 登録/配信中止はこちら:https://foomii.com/mypage/ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
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