□■□■【反骨の元外交官が世界と日本の真実をリアルタイム解説】 ■□■ □■ 天木直人のメールマガジン2013年2月26日第145号 ■ ============================================================== 原発ゼロ見直しをオバマ大統領に約した安倍首相は鳩山首相の二の舞となる ============================================================== 安倍訪米を報じる各紙は一様に伝えている。安倍首相は原発ゼロを目指した野田民主党政権の公約を見直すとオバマ大統領に伝えたと。 これが本当なら安倍首相は大変な約束をしてしまったことになる。 私が原発に反対しているから大変な約束をしでかしたと言っているのではない。 果たして安倍首相は原発維持政策を貫けるのかという疑問がぬぐえないからだ。 2月21日の東京新聞は一面トップで大きく報じていた。日本原電という会社が原発再稼動の見通しが立たないことにより財政危機に直面し、その資金繰りのためについにウランを一部売却していたことがわかったと。 いうまでもなくウランは原発の運転に不可欠な物質である。それを売却しなければならないほど原電は深刻な財政危機に見舞われているということだ。 そう思っていたら23日の各紙が一斉に書いた。原電支援のために電力9社が奔走していると。 ただでさえいずれの電力会社も自らの赤字に苦慮しているというのに、その赤字電力9社が原電を財政的に支援せざるを得ないという。 それほど原電の財政危機は深刻であるということなのだ。 それを2月25日の朝日が社説で取り上げた。 もはや原電は事実上の清算処理を視野にいれなければならない。加えて使用済み核燃料の保管という大問題がある。廃炉の際は放射性物質に汚染された施設を長い年月をかけて安全に処理しなければならない、と。 気が遠くなるような財政負担と後始末である。 最後はそのつけはすべて政府に回ってくる。 とてもじゃないが原発維持どころの話ではない。 原発維持を約束した安倍首相は鳩山首相の二の舞となって米国の信頼をたちどころに失うのではないか。 そういう場面がやがて間違いなくやってくるような気がする(了)。 ──────────────────────────────── 購読・配信・課金などのお問合せやトラブルは、 メルマガ配信会社フーミー info@foomii.com までご連絡ください。 ──────────────────────────────── 編集・発行:天木直人 ウェブサイト:http://www.amakiblog.com/ 登録/配信中止はこちら:https://foomii.com/mypage/ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
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