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天木直人のメールマガジン ― 反骨の元外交官が世界と日本の真実をリアルタイム解説

天木直人(元外交官・作家)

天木直人

TPP交渉参加の前に日米二国間交渉が始まるという本末転倒
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□■□■【反骨の元外交官が世界と日本の真実をリアルタイム解説】 ■□■ □■  天木直人のメールマガジン2013年2月25日第143号 ■   ==============================================================   TPP交渉参加の前に日米二国間交渉が始まるという本末転倒  ==============================================================  かつてTPP交渉参加の是非を論じる議論が盛んな時に、TPP推進論者が主張するメリットの一つにこういうものがあった。  すなわちTPPは多国間交渉であるから立場の同じ国と一緒になって米国に対抗できる。例外を認めさせることが出来ると。  このような議論が如何に的外れであるかを見事に示す記事がきょう2月25日の日経新聞に掲載されていた。  TPP交渉への参加に先行して米国との間で自動車分野の事務レベル協議が始めるという。  いうまでもなく自動車分野の交渉とは米国がもっとも重要視している分野だ。  日本の自動車関税はすでにとっくにゼロだが米国は乗用車で2・5%、トラックで25%の関税を課しており、TPP後も米国はこれを維持する事を主張している。  その一方で日本側には米国自動車産業の参入を有利にするような様々な非関税障壁の撤廃を求めている。  日本にとって得るものはなく米国に譲歩させられるものばかりだ。  従来の日米不平等経済交渉の繰り返しである。  違うところは日本側に対する圧力がますます強まって来ているということだ。  日本側がますます弱腰になって来ているということだ。  こんな馬鹿な交渉をさせられるのはすべてTPPのせいである。  要するに米国はTPP交渉参加を認めてやるというカードを使って、その前に日本側の市場を解放しておけと迫るのである。  挙句の果てにTPPに加入すれば、訴訟というカードを使って、その約束違反を許さない。  TPPとは、米国による日本市場の全面解放要求にほかならない。  これまでの日本側との経済交渉から学んだ米国の知恵である。  有無を言わさぬ日本市場の構造改革を迫る最後通牒である。  TPP交渉参加が第二の黒船と言われるゆえんである(了)。 ──────────────────────────────── 購読・配信・課金などのお問合せやトラブルは、 メルマガ配信会社フーミー info@foomii.com までご連絡ください。 ──────────────────────────────── 編集・発行:天木直人 ウェブサイト:http://www.amakiblog.com/ 登録/配信中止はこちら:https://foomii.com/mypage/ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

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