□■□■【反骨の元外交官が世界と日本の真実をリアルタイム解説】 ■□■ □■ 天木直人のメールマガジン2013年2月21日第132号 ■ ============================================================== 安倍首相と米国の仲を取り持つ朝日の正体 ============================================================== きょう2月21日の朝日新聞は安倍首相との単独インタビューを一面トップで大きく掲載し、その見出しを「TPP交渉参加に意欲 訪米後、早急に決断」と銘打っている。 これは今度の訪米で事実上安倍首相がオバマ大統領との間で日本のTPP交渉参加を約束してくるという事を暗に読者に伝えているということだ。 なぜ訪米直前のこの重要なときに、朝日だけが安倍首相との単独インタビューに成功し、このような安倍首相の前向きな発言を引き出せたのか。 TPP問題に関する国会などでの安倍発言は、世論や自民党内の反対論が強い中で、少なくとも慎重な発言にとどめている。 各紙の書き方も訪米における安倍首相の姿勢についてはいまだ定まっていないような慎重な書き方にとどまっている。 それにもかかわらずこの朝日の単独インタビューで安倍首相は踏み込んだ発言をし、そして朝日はそれを自信を持って一面トップで取り上げた。 その背景には米国の代弁者としての朝日があり、その朝日がいまや安倍首相に急接近して米国と安倍首相の仲介役を務めているという現実がある。 日米同盟重視をどのメディアよりも重視する朝日新聞が米国の代弁者の如く振る舞っていることを私は何度も書いてきた。 そして朝日が対米従属の外務官僚と仲間意識を持っていることも書いてきた。 私がこのメルマガで伝えたい事は、いまや朝日は安倍首相への批判を封印し、安倍首相の応援団となったということだ。少なくとも安倍首相の対米外交についてはそうだ。 というよりも、今度の訪米をきっかけに安倍首相を骨抜きにして米国の欲する安倍首相になるように説得する役割を米国に代って演じているかのようだ。 私はごく最近、政府内部に近い事情通のある人物から次のような聞いた。 その人物はメディアに頻繁に登場する誰もが知っている人物だ。 その人物が、ごく最近政治部長を踏む朝日の幹部がそろい踏みして安倍首相と会食したこと、そしてその時安倍首相に恭順の意を表した事、それを知って「朝日と食事をすることがこれほど楽しい事とは知らなかった」と安倍首相が相好を崩したこと、などを見てきた事のように教えてくれた。 この単独インタビュー記事はそんな食事の産物に違いない。 今度の訪米で安倍首相が野田首相のように米国に気に入られること、そのためには野田首相のように米国の言う事に絶対服従しなければならないこと、そういうメッセージを朝日が安倍首相に伝えたことを教えてくる記事なのである。 ご丁寧に朝日は外交面の訪米特集記事のところで次のように書いている。 ・・・安倍首相が民主党を批判して「日米の絆を取り戻す」と語る姿にも、米側は違和感をぬぐいきれない。「我々は野田佳彦前首相を評価している」。米政府関係者から異口同音に聞かれる受け止めだ・・・ 野田首相は、オスプレイの強行配備について、日本がどうこう言える問題ではないと米国に全面服従するあの有名な言葉を吐いたような人物だ。 安倍首相に対してもそれを見習えと朝日は米国の意向を代弁しているのである。 もちろん朝日は安倍首相にはそうは言わない。 米国との良好な関係を築く事が出来れば歴史に残る長期政権になりますよ、そのお手伝いをさせていただきます、などと言っているのだろう。 朝日との食事がこんなに美味いものとは思わなかったと安倍首相が喜んだのも頷ける(了)。 ─────────────────────────────── 購読・配信・課金などのお問合せやトラブルは、 メルマガ配信会社フーミー info@foomii.com までご連絡ください。 ──────────────────────────────── 編集・発行:天木直人 ウェブサイト:http://www.amakiblog.com/ 登録/配信中止はこちら:https://foomii.com/mypage/ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
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