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天木直人のメールマガジン ― 反骨の元外交官が世界と日本の真実をリアルタイム解説

天木直人(元外交官・作家)

天木直人

大手メディアが決して報じない最高裁裏金疑惑裁判 
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□■□■【反骨の元外交官が世界と日本の真実をリアルタイム解説】 ■□■ □■  天木直人のメールマガジン2012年10月3日第737号 ■   ==============================================================    大手メディアが決して報じない最高裁裏金疑惑裁判   ==============================================================  こんな裁判が行われていたのだ。10月3日の日刊ゲンダイで初めて 知った。  去る9月27日に東京地裁で最高裁の裏金疑惑裁判が行われていたのだ。  警察の裏金問題があれほどメディアにとりあげられ騒がれたのに、なぜ 最高裁の裏金疑惑をメディアは一切報じないのか。  司法の最後の砦である最高裁が犯罪を犯している疑いがあるということ は究極の矛盾であるというのに。  しかも日刊ゲンダイが報じたのは単なる裏金裁判が開かれていたという 事実だけではない。  裁判が開かれた東京地裁の裁判状況の異様さこそ注目すべきだ。  日刊ゲンダイのその記事は傍聴者の証言を引用してこう書いている。  普通は誰でも出入り自由の法廷であるがこの日は警備員約40人が開廷 1時間ほど前から鉄柵とロープを張り、歩行者の動きに目を光らせていたと。  裁判所職員が携帯で「現在、原告者側何名、報道関係者何名」などと 報告する姿が目撃されていたと。  傍聴者は入廷前にカメラや携帯、録音機持ち込みなど厳しくチェックされ ていたと。  私が最も驚いたのは法廷に使われた部屋が小さい上に、傍聴席がわずか 8席しかなかったと日刊ゲンダイの記事が書いていることだ。  これは裁判公開の原則に反する異常さだ。  それほど最高裁が国民から真実を隠そうとしているということだ。  そしてその傍聴者はこう証言している。  肝心の裁判は、訴状や答弁書の簡単な確認だけで終わりたった5分で閉廷 されたという。  私もイラク訴訟の原告の一人として名古屋高裁の法廷に何度も足を運んだ ことがある。  その体験から、この国の裁判が如何に形式化しているかを知ったが、それ にしてもこれはひどい。  私がこの記事を読んでつくづく思ったのは司法記者の怠慢である。  司法記者は取材用の席を特別に与えられている。国民に裁判を正しく伝え る使命があるからだ。  その使命と引き換えに与えられた特権を自ら放棄している。  最高裁の裏金裁判という重大裁判について書かないのだ。  傍聴者の証言を大衆タブロイド紙が遅ればせながら聞き及んで、やっと 一週間遅れて記事になったのだ。  大手メディアは恥ずかしいと思わないのか。  日刊ゲンダイのその記事はこう締めくくっている。  「検察のでたらめだが、裁判所も同様。日本の司法組織はグラグラだ」  そうではない。  小沢裁判で明らかになったように検察も最高裁の影響力の下にある。  最高裁の司法官僚がこの国の司法制度をすべて決めているのだ。  その最高裁が裏金犯罪を犯していたと訴えられているのだ。  それを最高裁が隠そうとしているのだ。  グラグラなのはこの国の最高裁そのものなのである。  徹底的に調べその真偽を追求しなければならない。  もしそれが真実なら犯罪集団がこの国の国民を裁いていたことになる。  なぜこのように重大な裁判を大手メディアは書かないのか。  今からでも遅くない。この国のメディアにジャーナリスト魂があるの なら、今後この最高裁の裏金疑惑訴訟から目を離すことなく詳しく国民に 知らせよ。  司法官僚が隠し、逃げようとする疑惑を白日の下にさらすべきだ。  唯一の希望はこの訴訟の原告側の責任者が元大阪高裁判事の生田暉雄 弁護士であることだ。  生田弁護士は私も何度も会ったことのある信頼できる元裁判官である。  何よりもその正義感と反骨魂は、生田氏の右に出る者はいない。  これだけの大きな疑惑の追及を彼だけに任せていいはずがない。我々 国民全員が生田氏になって正義感と反骨魂を共有すべきである。                              了 ──────────────────────────────── 購読・配信・課金などのお問合せやトラブルは、 メルマガ配信会社フーミー info@foomii.com までご連絡ください。 ──────────────────────────────── 編集・発行:天木直人 ウェブサイト:http://www.amakiblog.com/ 登録/配信中止はこちら:https://foomii.com/mypage/ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

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