□■□■【反骨の元外交官が世界と日本の真実をリアルタイム解説】 ■□■ □■ 天木直人のメールマガジン2012年9月30日第730号 ■ ============================================================== 米国に原発再稼働の方針を伝えていた野田首相の裏切り ============================================================== オスプレイ強行配備と原発再稼働。 この二つほど国民の声を無視した暴政はない。 しかもそれが対米従属の結果であるとしたら尚更だ。 そしてまたここにあらたな野田民主党政権の背信行為がスクープ された。 きょう9月30日の日経新聞が一面で書いている。 日本政府が米政府に対して「原子力発電は引き続き重要な電源として 再稼働させていく」方針を伝えていたことがわかったと。 野田民主党政権が選挙目当てにあわてて「原発ゼロ」を言い出したこと は知っている。 その野田民主党政権が、米国と財界がそれに反発したため、「原発ゼロ」 の閣議決定を見送って曖昧な文書採択でお茶を濁したことも知っている。 そして米国と財界が反対する以上、野田民主党政権がそれに逆らえない 事も容易に想像できる。 だから「原発ゼロ政策」は早晩見直されるのは間違いない。 しかし野田民主党政権はいまだそれを国民の前に明言していない。 曖昧な発言を繰り返している。 なぜか。それは選挙があるからだ。選挙前に原発ゼロといえばさらに 支持率を落とすからだ。 ところが国民に対しては原発ゼロの姿勢を維持しているふりをしながら米国 に対しては原発再稼働の方針を伝えていたとすればどうか。 そんな裏切りを行っていたというのだ。 このスクープに対して野田首相や関係閣僚たちはこう弁明するだろう。 安全が確認された原発に限って再稼働するのだと。これは従来から国民に 述べてきた方針だと。 ならば言おう。 野田首相はその安全性の確認を新しくできる原子力規制委員会に白紙委任 すると繰り返し述べている。 自らの政治判断を巧みに避けながら新しくできた原子力規制委員会の専門的 判断に任せると言っている。 ところがその原子力規制委員会ができた9月19日以前に、すでに米国には 再稼働の方針を伝えていたというのだ。 もはや一切の弁解ができない不誠実さである。 原発に反対する者たちはこの日経のスクープ記事を見て官邸を包囲する一大抗議 デモを行わなければ嘘だ。 オスプレイ反対と原発再稼働反対のデモが統一されれば野田新政権は震え上がる に違いない。 了 ──────────────────────────────── 購読・配信・課金などのお問合せやトラブルは、 メルマガ配信会社フーミー info@foomii.com までご連絡ください。 ──────────────────────────────── 編集・発行:天木直人 ウェブサイト:http://www.amakiblog.com/ 登録/配信中止はこちら:https://foomii.com/mypage/ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
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