□■□■【反骨の元外交官が世界と日本の真実をリアルタイム解説】 ■□■ □■ 天木直人のメールマガジン2012年5月15日第381号 ■ ============================================================== 先祖は米軍基地の柵の向こう ============================================================== きょうは沖縄復帰40年だと言う。 さまざまな特集記事が沖縄の悲劇を語っている。 政府と沖縄県は復帰を祝う記念式典を共同で行い、野田首相と仲井真 知事が式辞を述べ、その式典にルース米駐日大使も参列するという。 しかし、どのようなきれい事が並べられようと、危険な米軍最新輸送機 オスプレイの沖縄配備を当たり前のように強行する日米政府の前にはそれ らの言葉はむなしい。 沖縄の歴史と現状を述べる特集記事の中でこの記事ほど強烈な印象を 与える記事はなかった。 それは5月15日の毎日新聞の「沖縄復帰きょう40年」という小さな 囲み記事だ。吉永康朗と言う記者が書いている。 そこには次のような光景が描かれている。 沖縄には4月ごろ、一族が集まって墓参りをする「シーミー」(清明祭) という風習があるという。 そしてそこに米軍普天間飛行場の中にある墓の前で手を合わせる家族の 姿があった。 基地内での取材を認められなかった記者に対し、家族の一人がフェンス 越しにこう答えたという。 「墓参りに来られるのは今日だけなんです」 つまり米軍はシーミーの時期になると年に一日だけ、基地内に墓がある 家族に対し、申請分に限って墓参りを許可するというのだ。 復帰40年たってもその状況はなにも変わっていないというのだ。 自宅から墓までは600メートルしか離れていないが、普段はフェンス 越しに手を合わせるしかないのだ。 この光景を想像するだけで十分だ。 普天間基地は日本に返還されなければならない。 米軍基地は日本にあってはならない。 了 ──────────────────────────────── 購読・配信・課金などのお問合せやトラブルは、 メルマガ配信会社フーミー info@foomii.com までご連絡ください。 ──────────────────────────────── 編集・発行:天木直人 ウェブサイト:http://www.amakiblog.com/ 登録/配信中止はこちら:https://foomii.com/mypage/ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
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