□■□■【反骨の元外交官が世界と日本の真実をリアルタイム解説】 ■□■ □■ 天木直人のメールマガジン2012年5月15日第379号 ■ ============================================================== 玄葉外相をNATO会合に出席させてはいけない ============================================================== きょう5月15日の読売新聞が小さく報じていた。 玄葉外相が5月20、21日にシカゴで開かれる北大西洋条約機構 (NATO)が主催するアフガン支援首脳会合に出席する意向を固めたと。 本当に玄葉という外相は外遊が好きと見える。 つまらない日本の政局に巻き込まれるよりも外務官僚や同行記者たちと 旅行し、飲み食いしていたほうが楽しいのだ。 外務省の大臣室に座っていてもろくな仕事はなく、ニュースには ならないからだ。 それを私は体験的に知っている。 しかし私が玄葉外相のNATO会合出席に反対するのはそのような 税金の無駄遣いという理由からではない。 こんどのNATO会合に日本が参加することにはもっと積極的な実害が あるからだ。 私の手元に4月19日の朝日新聞の記事がある。 そこにはNATO国防相・外相会議に出席したパネッタ米国防長官と ラムスセンNATO事務総長の会談の模様が書かれている。 悪化するアフガンの治安を前にして治安強化の手を打ちたい。しかし 米国もNATO諸国も財政難から思うようにいかない。 そこでサミットで首脳が米国に集まる機会を利用して域外国の首脳、 外相を招待して支援要請を行なおうと示し合わせたという記事だ。 その最大のカモが日本であることはいうまでもない。 プーチン大統領は早々とサミット欠席を表明した。 フランスのオランド新大統領はアフガン政策を変更する姿勢を見せた。 当初サミットはシカゴで行なわれることになっていた。 これが治安上の理由で急遽ワシントンに変更された。 いくら野田首相がNATOサミットに出席したくても消費税増税 法案と小沢切りで国内政局は激動する。 のんきに米国滞在をのばしてワシントンからシカゴまで行く訳には いかないのだ。 かといってオバマ大統領の顔を立てるため欠席とはいかない。 そのかわり若くて、元気で、国内にいても役に立たない玄葉外相に 出席させるのだ。 玄葉外相は喜んでホイホイ出席しアフガン支援を飲まされてくる。 アフガンの治安悪化など日本は何の関係も無い話だ。 それよりもなによりも財政支援などアフガンの平和に何の役にも 立たない ムダ金である。 アフガン和平回復は、米軍の一刻も早い撤退がすべてである。 了 ──────────────────────────────── 購読・配信・課金などのお問合せやトラブルは、 メルマガ配信会社フーミー info@foomii.com までご連絡ください。 ──────────────────────────────── 編集・発行:天木直人 ウェブサイト:http://www.amakiblog.com/ 登録/配信中止はこちら:https://foomii.com/mypage/ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
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