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天木直人のメールマガジン ― 反骨の元外交官が世界と日本の真実をリアルタイム解説

天木直人(元外交官・作家)

天木直人

置されたままの毎時0.43マイクロシーベルトという放射線量
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□■□■【反骨の元外交官が世界と日本の真実をリアルタイム解説】 ■□■ □■ 天木直人のメールマガジン2012年5月15日第378号 ■   ==============================================================   放置されたままの毎時0.43マイクロシーベルトという放射線量   ==============================================================  私の住んでいる栃木県那須塩原市のいくつかの地域がホットスポット であることはすでに報道で明らかにされているから私がここで書いても 風評被害をあおることにはならないだろう。  私の住む場所から数キロはなれたところに神社があり公園がある。  そこへジョギングをしながら出かけた時の事だった。  まだ桜が咲いていて花見客が大勢いて、公園の中にある野外舞台の 前の広場には赤ん坊連れの若い夫婦や子供たちが芝生で楽しんでいた。  その場所に白いプラカードが立てられていた。  そこには「今日の屋外放射線量」という言葉が活字で刷り込まれて いて数字と日にちの欄が手書きで書き直せるようになっている。  私がそこを訪れた時は黒のマジックペンで、4月12日という測量日 と毎時0.43マイクロシーベルトという数字が手書きで書かれていた。  この数字が「直ちに」危険な数字かどうかは知らないが紛れも無く 福島原発事故の汚染だ。  その時、まわりの人たちに意見を求めてみたが気にとめる様子は なかった。執拗に繰り返すと嫌な顔をされるから止めた。  それから三週間ほどたって昨日久し振りにそこを訪れたが数字はその ままになっていた。  毎日測っても数字に大差がないから測らないのか。  測らないから書き換えないのか。  それとも予算がないのか。  4月12日の測定日のままだ。  数字も毎時0.43マイクロシーベルトのままだ。  「直ちに悪影響はない」数値かもしれない。  人生の残りが見えてきた者にとってはもっと重要なことがあるかも しれない。  しかし幼児や若者はこの放射線量下で何十年も生活したらどうだろう。  公園だけが特殊なはずはないからその周辺の住宅地も同様の屋外放射 線量にさらされているのだろう。  除染などが行なわれている気配はない。  人々は何もないかのごとく暮らしている。  これは正常なことなのか。  考えすぎか。  あるいは私はもっと騒いだほうがいいのか。  なぜ私がこのような事を書くかといえば、政府やメディアは原発再 稼動や東電再建ばかりをニュースにするからだ。  住民の放射線量の被害対策については騒がないからだ。  それどころか抑えているかのようだからだ。  放射線量の被害にさらされている国民の数は全国的に見れば圧倒的に 少数だ。  それはあたかも全国民に対する沖縄住民の如くだ。  棄民という言葉がいまさらながら実感として迫ってくる。                                了 ──────────────────────────────── 購読・配信・課金などのお問合せやトラブルは、 メルマガ配信会社フーミー info@foomii.com までご連絡ください。 ──────────────────────────────── 編集・発行:天木直人 ウェブサイト:http://www.amakiblog.com/ 登録/配信中止はこちら:https://foomii.com/mypage/ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

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