□■□■【反骨の元外交官が世界と日本の真実をリアルタイム解説】 ■□■ □■ 天木直人のメールマガジン2011年5月27日発行 第364号 ■ =============================================================== サミットで菅首相が嘘をついてもそれが許されるワケ =============================================================== 毎日の報道を眺めている私であるが、さすがに今日の報道には 驚いた。 菅首相はサミットの各国首脳の前で、原発事故は封じ込めた、 来年1月までに冷却凍結する、と言ったらしい。 この発言が本当なら日本の首相はサミットで完全な嘘を言った ということだ。 放射能汚水の地下漏洩や収まることのない水素爆発の危険性、 放射能被曝数値の不安定さなど、われわれは毎日のように新たな 情報を目の当たりにしている。 福島原発が冷温停止されるまでには少なくとも数年以上の歳月 が必要であると多くの専門家は様々なところで指摘している。 誰が見ても、どう考えてもみても、菅首相の発言は嘘だ。 しかし、日本の大手メディアはその事を騒ぎたてない。 各国の首脳がこれについて特段の反応を示したという報道はない。 それもそのはずだ。 日本では原発問題がサミットの主要議題であるかのように大騒ぎ をしているが、ふたを開けてみれば各国首脳は原発問題などをサミ ットで議論したくないのだ。 だから中心議題は中東問題や世界経済など他のところに集中した のだ。 菅首相の原発発言など、誰もまともに聞いていなかったに違いない。 だからどんな嘘を言っても見逃されたのだ。 原発問題はこよなく日本の内政問題である。 了
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