… … …(記事全文3,603文字)月刊Hanada3月号(次号)で 激突大闘論!なぜ自衛官が集まらないか 岡部俊哉(元陸幕長)vs.小笠原理恵(『こんなにひどい自衛隊生活』著者)
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もともと、自衛隊で待遇改善が必要な人達は現場の自衛隊員、給料も高く高待遇の高官にとっては、その状況の深刻さは響かないでしょう。その待遇や仕事にみあった賃金を変えない限り、自衛隊への応募者はふえることはないと考え、処遇問題を一つ一つ解決しようとする「自衛官守る会」と応募者数が減っているのに自衛隊の問題点をまとめるこんな本をだすなんて許さないという上層部の感覚は真っ向から対立するに決まっています。
【自衛隊員は待遇改善を諦めてしまうのか】
2014年に海上自衛官の官舎について、その後改定して2016年から毎年、国会に「緊急出動のある自衛官の官舎の改善を求める請願」を出し続けた自衛官守る会ですが、この活動をしてわかるのが、自衛官の待遇改善を求めるのは自衛隊員の家族やOB、現職ではなく自衛隊に守ってもらうはずのごく普通の民間人だということです。
自衛隊員の待遇改善が進まない一因として、職場環境に不満があって中途退職する多くの隊員達が無言のまま去り、また内部からの声も聞こえてこないのです。
まず若い世代の隊員は自衛隊内の待遇の悪さを感じると、改善ではなく早く辞めて組織から離れます。長年勤めた中堅隊員は、上司に意見をして波風をたたせると、その責任をしょいこまされ、仕事が増えると恐れていますから、黙りこんでしまう。自衛隊内の不満を外部に漏らすと家族ともどもひどい目にあうと感じており、改善の活動には関与しようとはかんがえもしません。
このため自衛隊内部で改善の声が上がることはありませんが、どうせ変わらないから静かに辞めていくという、静かな崩壊が進みます。
もう一つ奇妙なことに自衛隊員の中途退職理由は「一身上の都合」・「家業を継ぐため」・「~進学のため」など当たり障りのないことになります。現状の職場環境には不満がないのに退職する人が多いように統計上はみえてしまう。だが、中途退職した隊員に話を聞くと職場の問題点や不満の声ばかり聞えてきます。実態とかけ離れた退職理由を書かせるとこうなります。