… … …(記事全文5,402文字)X(旧ツイッター)をはじめとするSNSは、情報収集や発信の手段としてとても有益だが、一方で根拠に乏しい話や未確認の情報がまことしやかに飛び交う空間でもある。その中には、目障りな人間を貶めるために発信内容を意図的に歪曲する人や、憶測や妄想に基づいたデマをたれ流す人もいる。そこまでいけば立派な名誉棄損だ。
「DNA残留問題」をめぐって「反コロナワクチン」陣営に分断が起こって以来、宮沢孝幸さん(ウイルス学者)や新田剛さん(免疫学者)らとともに、わたしもXで誹謗中傷されてきた。今回の「レプリコン騒ぎ」でも、「シェディング(個体間伝播)」の危険性を重視する人たちから、歪曲に基づく非難やいわれのないデマを流された。
私たちの発信を真っ当に理解してくれている人は、そんな戯言を真に受けることはないと思う。しかし、なかにはわたしをワクチンメーカーの回し者であるかのように思い込んで、匿名なのをいいことに口汚なく罵ってくる人もいる。そのような思い込みで非難されるのは気分が悪く、はなはだ迷惑だ。発信内容に異論があるとしても、こちらの主張を歪曲したりデマを鵜呑みにしたりせず、事実に基づいて批判してほしい。
そこで今回は、わたしに関して流布されているウワサや歪曲されがちな主張について、Q&A形式で反論してみた。正直に答えているので、歪曲やデマに振り回されず、わたしがどんなことを考え、何を主張してきたのか、ぜひとも理解していただきたいと願っている。
Q1 あなたは本当にコロナワクチンに反対しているのですか。
A1 はい、コロナワクチンには反対です。
従来のワクチンとは比較にならない数の前代未聞の健康被害が発生していることが一番の理由です。政府に薬害を認めさせて接種事業を中止させるとともに、薬害の実態を明らかにして、一刻も早く被害者を広く救済・支援すべきと考えています。
Q2 レプリコンワクチンにも反対ですか。
A2 もちろん反対です。
Meiji Seikaファルマのレプリコンワクチンも「ⅿRNAワクチン」の一種であり、従来のファイザー製やモデルナ製と同等の健康被害が起こり得ると予想されます。ですからレプリコンワクチンにも当然反対ですし、同社を擁護する理由もありません。
ただ、レプリコンの危険性ばかりが強調されたために、ファイザーやモデルナに対する責任追及が疎かになっていると感じてきました。2024年10月からの定期接種ではファイザー製が最も使われていると推測されます。それを考えてもレプリコンばかりに批判が集中するのは偏りすぎでした。ですからわたしはX等で、「コロナワクチンすべてに反対すべき」と強調してきました。
Q3 あなたはMeiji Seikaファルマと内通しているのではないですか。
A3 内通などしていません。
同社と連絡を取り合ったことなどありません。ましてやお金など一銭も受け取っていません。Xで、わたしが同社の「訴状の作成を手伝っているのでは」とまで書かれているのを見ましたが、締め切りに追われる身にそんなヒマはありません。よくここまで妄想できるなと呆れました。
Q4 では、なぜMeiji Seiaファルマが訴訟を起こすと予想できたのですか。
A4 「週刊朝日」や「週刊文春」で仕事をしてきたからです。
わたしはおよそ20年前から「週刊朝日」「週刊文春」で医療記事を書いてきました。医療問題をめぐって、医師や政治家などを批判する記事も書いたので、民事刑事で訴えられかけたことが何度かあります。したがって批判記事を書く際には、常に「訴訟リスク」の回避を念頭に置いてきました。
その批判の内容に「公共の利益」と「真実相当性」があると裁判所が認めれば、名誉棄損にはなりません。したがって、社会的意義があって裏付けの取れた記事であれば、そのリスクは低くなります。しかし、反レプリコン運動では行き過ぎの表現があり、業務妨害と捉えれれかねない言動もありました。その様子を見れば訴訟が起きるのは何ら不思議でなく、容易に予想できたことでした。
Q5 レプリコン反対なのに、なぜ製薬会社目線で「裁判に負ける」などと言うのか。
A5 相手のことを知らなければ、社会運動は成功しないからです。
「政府や製薬会社は個体間伝播のリスクを調べる義務がある」と主張するところまでは問題なかったと思います。しかし、「ワクチンパンデミック」「バイオハザード」「大量死」「日本封鎖」が実際に起こるかどうかは不明です。反レプリコン運動で使われたそうした表現に、「公共の利益」や「真実相当性」があると裁判所が認める可能性は低いのではないかとわたしは予想しています。
こう書くとわたしが「製薬会社目線」であり、Meiji Seikaファルマを擁護しているかのように批判する人がいますが、社会運動は「相手が何を考えているのか」「次にどんな戦術を仕掛けてくるか」「大衆やマスコミを味方につけるにはどうするか」を考えないと成功しません。だからこそ、反コロナワクチン運動のあり方を見直すべきと主張しているのです。
Q6 そもそも「個体間伝播はない」と考えているのか。
A6 あるかもしれないと考えています。
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