… … …(記事全文4,169文字)◆中国人スタッフがやらかした「報道テロ」
8月19日13時1分、NHKラジオの国際放送とラジオ第2で中国語でニュースを読んでいた中国人スタッフが、途中で「釣魚島と付属の島は古来から中国の領土です。NHKの歴史修正主義とプロフェッショナルではない業務に抗議します」と言っていたことが分かりました。NHKは夜の番組で謝罪しました。この男は「株式会社 日本国際放送」という会社が業務委託契約を結んで雇用し、2002年から原稿の翻訳や読み上げを担当していたそうです。ところがこの男が原稿にないことを口走っていたのは尖閣の問題だけではなかったことが22日の自民党の「情報通信戦略調査会」で明らかになりました。英語で「南京大虐殺を忘れるな。慰安婦を忘れるな。彼女らは戦時の性奴隷だった。731部隊を忘れるな」と言っていたそうです。
NHKの稲葉延雄会長は「NHKの(報道の正確性などを定めた)国際番組基準に抵触する極めて深刻な事態。視聴者、国民に深くおわび申し上げる」と言ったそうですが、そういうレベルの問題ではありません。たまたま何かの間違いで起きた放送事故ではなく、NHKの国際放送ではこれまでもこの種の問題は起きていました。たとえば何年も前から英語で「戦時中、日本軍は20万人の朝鮮人女性を拉致して、慰安婦にした」と言ったなどという問題はありました。アメリカ在住の日本人から「こういう嘘をNHKが流している。子供が学校で虐められて不登校になった」という悲鳴のような声が上がっていました。政治家も現地に行って調査をしたりしているのに是正する努力もせず、放置してきたのです。
NHKは21日付でこのスタッフと契約を解除したとし、「今後、損害賠償を請求し、刑事告訴の検討を含めて厳正に対処する」と、このスタッフだけの問題に矮小化しようとしています。「株式会社 日本国際放送」とはどういう会社なのか、中国人スタッフの名前は最低限、明らかにしなければなりません。その上で、国民共有の財産である電波を使って報道テロをやった男を逮捕するべきです。元中国人で評論家の石平氏は「中国人スタッフの契約解除をもって終わるのはあってはならない。中国共産党政権の浸透工作の有無を含めて背後関係について国会で追及すべきだ」と指摘しています。今回、甘い処分しかしなければ、また同じことが繰り返されます。