◆松本人志が文藝春秋社を提訴
　1月22日、『週刊文春』で性加害疑惑を報じられた、お笑いコンビ「ダウンタウン」の松本人志氏は発行元の文藝春秋社を提訴しました。吉本興業は松本氏が名誉棄損による損害賠償（5億5千万円）などを求めている、と発表しました。松本氏の代理人弁護士になったのが法曹界では著名な田代政弘氏だということがネットでは話題になっています。田代氏は元東京地検特捜部の検事で、いわゆる〈ヤメ検〉です。小沢一郎氏の資金管理団体「陸山会」が土地取得をめぐって政治資金収支報告書に虚偽の収支を記入したとされる事件で2010年、特捜部は石川知裕氏を含む元秘書3名を逮捕し、全員が有罪となりました（陸山会事件）。
 
小沢氏は逮捕されませんでしたが11年、検察審査会が小沢氏を強制起訴しました。その時の決め手になったのが田代氏が作成した捜査報告書でしたが、田代氏はこの捜査報告書に虚偽の記載を行っていたことで検察官を辞めました。今回、なぜ田代氏が弁護人になったのかは分かりませんが、吉本興業としてではなく松本氏個人の訴訟になったので、勝訴の見込みが薄いということで弁護士のなり手がいなかったのかも知れません。

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