… … …(記事全文4,390文字)◆「中国人は投資のチャンスを探っている」?
今年3月7日、「トライベイキャピタル」という会社の三浦清志代表が東京地検特捜部に業務上横領罪の疑いで逮捕されました。「トライベイキャピタル」は太陽光発電など、再生可能エネルギー関連事業の開発・投資ファンド経営をしていました。メガソーラー事業への出資をつのりながら実際には設備投資をしていなかった、ということで出資した会社から10億円の詐欺容疑で三浦氏は刑事告訴されていました。三浦氏は10億円のうち約4億2千万円を私的に流用していたことが分かっていて、今後の捜査の焦点は4億2千万円の使途になります。
三浦氏の妻は以前、テレビにコメンテーターとして出ていた三浦瑠麗氏です。テレビに出るときの肩書は国際政治学者ですが、彼女の経歴には学者を名乗る裏付けとなる実績らしきものがありません。それでもなぜかテレビに頻繁に出て国際政治や経済政策を語っていました。
2021年4月、三浦瑠麗氏は内閣官房長官主催の「成長戦略会議」の参考人として呼ばれたのですが、この時、奇妙なことを言っています。要約すると「中国企業や中国人による(日本の)土地購入を疑問視してはいけない。彼らは中国共産党に不信感を持っており、投資のチャンスを探っている。中国排除、ではなく相互に依存する関係を構築する必要がある」と言ったのです。当時はこの発言を聞いて「えっ?」と思った人はあまりいなかったかも知れませんが、今、この発言を聞くと彼女が夫の事業との関連でこの発言をしたのではないか、と疑念がわきます。メガソーラー事業には広大な土地が必要で、三浦容疑者は中国企業や中国人に土地を売買する仲介業もしていたからです。