… … …(記事全文3,729文字)●行動に自覚なし
母の暴力的な言動、日常的な愚痴に悩まされ、私にはもう取りつく島がないことは旧稿で述べた。
「警察に通報 母は私をどうしたいのか」(2024年2月16日配信)
https://foomii.com/00200/20240216055000120460
そこでは結論として、こう記した。
「認知症クリニックへ本人をどうやって連れて行くのか相談・思案するのが急務である。普通に診療を促したら逆上するだけだからだ」
事情に詳しい親友のMから「認知機能の低下により穏やかになるケースと、逆に険しくなるケースがある。専門医療機関を受診した方が良い」という助言を受けたことによる。後に、Mは長岡市の認知症専門クリニックを紹介してくれるとともに、「かかりつけ医から本人に受診を勧めてもらうのも一つの方法だ」と伝えてきてくれた。
母はといえば、「送検するかどうかは警察の判断による」という、私の多少大げさな忠告に対して、「お前の将来が台無しになってしまうと考えると夜も眠れない」と心配する。一方で、「その発端は警察への電話だよ」と私が指摘すると、「私はただ電話で警察に相談しただけだ」と返答する始末だ。事の重大性を理解していないばかりか、前後の見境がつかなくなっている。これは、精神的に異常を来している可能性が大きいと考え、Mの勧める通り、かかりつけ医に相談することにした。
●かかりつけ医の反応
かかりつけ医とは言え、私は受診していない。その医院は父と母の共通のかかりつけ医であることから父の診療日に同行し、「このところ母の攻撃的な言動に手を焼いています。先生の方から専門医の診療を受けるよう本人に伝えてもらえませんか」と告げた。すると、医師は「それは分かります。紹介状を書いて本人に渡しましょう」と意外な答えが返ってきた。あとで母は、その医師に対しても悪態をついていたことを知り納得した。ようやく一つのハードルを突破できた。母の診療日は2週間後だった。
蓮池透の正論/曲論
蓮池透(元東京電力原子力エンジニア)