Foomii(フーミー)

蓮池透の正論/曲論

蓮池透(元東京電力原子力エンジニア)

蓮池透

相変わらず山積する問題が有耶無耶のまま終わる2022年

ウェブで読む(推奨):https://foomii.com/00200/20221230060000103791 //////////////////////////////////////////////////////////////// 蓮池透の正論/曲論 https://foomii.com/00200 ////////////////////////////////////////////////////////////////  今年も残りわずか、振り返ってみると、この国では有耶無耶のまま終わってしまう物事がいかに多いのかを改めて思い知らされた。 ●先週の豪雪  先週発生した豪雪による国道8号の立ち往生・渋滞は一段落したが、ここ2週間ほど毎日雪や雨が降っている。雨は雪を融かすので好ましい。一方で、除雪に費やした労力は何だったのか、ちょっとした虚脱感に包まれるが、当地での除雪は宿命なのである。その間、停電が継続していた地域がある。雪に慣れているはずの地域であるが、豪雪がこれほど厄介なものなのかと痛切に感じた。  そんな中、日本テレビ「真相報道バンキシャ!」で「大雪が降るような地帯にいつまで住むのかをある種、突きつけられている」とコメンテーターの社会学者が発言したのには、呆れるのを通り越して、怒りを感じた。「大地震が高い確率で起きるとされているような地帯にいつまで住むのか、それも大人口地帯で…」と訊いてみたい。  また、TBSテレビの気象予報士が雪雲の流れを示すレーダー動画をツイッターに投稿し、「寒波がきたときの、関東周辺山地の防御力がよくわかる」とコメントしていた。「防御力」という言葉を用いて、関東地方は晴れていると偏重する。これだけ視野・了見ともに狭い気象予報士がいるのか、その分大雪に見舞われている地域があり、そこで暮らす人たちに思いを馳せたことなどないのだろうと大きな疑問を持った。  上述の2例を示すまでもなく、テレビが首都圏中心の番組構成としているのは常である。では、地方創生は一体どこへ行ってしまったのだろう。日本政府は、掛け声だけで中央集権が本音なのか。地方で暮らす者にとって納得できない。 ●新型コロナウイルス対策  まもなく新型コロナウイルスが日本に上陸してから3年となる。安倍政権時代に行われた、国内全世帯への「アベノマスク」配布、小中高校の全国一斉休校、緊急事態宣言がどれだけ感染防止に寄与したのか検証が行われていない。また、菅義偉政権時代においても、緊急事態宣言やまん延防止等重点措置による飲食店等の営業自粛要請や行動制限が実施されたが、どれほどの効果があったのか明らかにされていない。
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