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蓮池透の正論/曲論

蓮池透(元東京電力原子力エンジニア)

蓮池透

ついにレッドカードを突き付けられた東京電力柏崎刈羽原発

ウェブで読む(推奨):https://foomii.com/00200/2021031906000077902 //////////////////////////////////////////////////////////////// 蓮池透の正論/曲論 https://foomii.com/00200 ////////////////////////////////////////////////////////////////  4年ほど前に「3月ジャーナリズム」という言葉を聞いた。毎年8月、「終戦の日」関連の報道を各メディアが一斉に行う「8月ジャーナリズム」に由来する。年を追うごとに、東日本大震災の被災地の復旧・復興や、福島第一原発事故に関する動向を扱う報道が少なくなり、震災の社会的関心の低下や記憶の風化を危惧する表現だ。  とにかく、メディアは「節目報道」を好む、一種のイベントとして捉えているのかも知れない。3月になると思い出したように、東北地方の話題を取り上げる。特に今年は、丸10年ということで、その傾向はひときわ顕著で大量の情報が発信された。報道がまったく意味がないとは思わないが、内容が問われる。  特にテレビは、悲劇(センチメンタル・ストーリー)や美談を偏重する。防潮堤やかさ上げといったハード面が中心で、ソフト面への対応など構造的な問題に踏み込むことは少ない。特に、福島第一原発事故については、「廃炉作業と住民の帰還が同時に行われている世界的にも異例」と信じ難い異常な伝え方をする。そして「前向きに」という言葉で締めくくる。極め付きは、3月12日に日本テレビ系で放映された映画「FUKUSHIMA50」だろう。メディアが、直接原発にアクセスできないことを差し引いても、過去を振り返って疑義を提起することも必要ではないだろうか。  拉致問題でも同様に、「節目報道」に悩まされてきたことは、以前述べた。本質的な問題には、突っ込むことがない。中心は横田めぐみさんや亡くなった家族の極めて情緒的な話題だ。ニュースバリュー優先の姿勢がなせる業なのだろう。それにしても、コロナ禍で、政府の動きは皆無に近く、メディアでも何の話題にもならないが、今年で「小泉訪朝」から19年、来年が20年の節目だが、それまでは政府・メディアは放置ということでは、もう暗澹たる気持ちになる。
… … …(記事全文3,916文字)
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