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山岡鉄秀の対外情報戦で勝ち抜けろ!

山岡鉄秀(情報戦略アナリスト)

山岡鉄秀

ローマクラブ:情け深い独裁者が平和的に平等に人口を削減するのが望ましい

ウェブで読む(推奨):https://foomii.com/00194/20230516011108109104 //////////////////////////////////////////////////////////////// 山岡鉄秀の対外情報戦で勝ち抜けろ! https://foomii.com/00194 //////////////////////////////////////////////////////////////// 1972年にローマクラブが成長の限界という報告書を発表し、1973年に人口爆発が招く未来のディストピアを描く映画「ソイレントグリーン」が発表されました。どちらも約50年前のものですから、過去のものとして捉えられがちですが、実はエリートたちは全く変わらない問題意識を持ち続けています。それどころか、具体的な対策を真剣に講じているとさえ考えられます。 成長の限界はマサチューセッツ工科大学のデニス・メドウズを主査とする国際チームに委託され作成されました。そのメドウズは今も健在で、ローマクラブの名誉会員であり、世界経済フォーラムのメンバーでもあります。そして、最近のインタビューでは、メドウズが全く考えを変えていないばかりか、地球上の人口を大幅に削減しなくてはならないとまで主張していることがわかりました。 2017年のインタビューの中でメドウズは、人々が自由と高い生活水準を保ちたいのであれば、地球人口は10億人に減らす必要があると言います。人口の大幅な削減は、慈悲深い独裁者によって、ゆっくりと、可能な限り平等に実行されるべきで、その為には様々な形の革命が必要になると主張しています。 映画ソイレントグリーンでは、自発的な安楽死を奨励し、死体を処理して庶民向けの食糧を作るという設定でしたが、人々を平等に間引きして行くところまでは描かれていませんでした。しかし、メドウズは明らかに映画が描いた世界のさらに先の話をしているのです。 やはり世界経済フォーラム(WEF)のアドバイザーで、ダボス会議の常連であり、ヘブライ大学歴史学部の教授であるユヴァル・ノア・ハラリは、今日の世界において「大多数の国民は必要ない」と明言しています。ハラリによると、一般大衆の大半は今や「冗長」な存在となり、人工知能(AI)のような現代のテクノロジーが人々に取って代わることになるといいます。 もちろん、かなり前からAIの発達によって、多くの仕事が人間の手から離れることが予想されていました。そこでの予想と問題意識は、人類が歴史上初めて労働から解放される時代が来る、そのような時代に人間はどう生きるべきか?というものでした。
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