… … …(記事全文3,150文字)この度、当方編著の書籍、『過剰医療の構造』を発売いたしました!
『過剰医療の構造』
https://www.amazon.co.jp/dp/4828426019/
この書籍が取り扱う「過剰医療」とは、「治療のやり過ぎで、かえって不健康になる」というような治療行為です。
ホントなら入院しなくていいのに、入院させられて、かえって不健康になる
ホントなら薬なんて飲まなくていいのに、薬を飲まされる、かえって不健康になる
ホントなら手術しなくていいのに、手術されて、かえって不健康になる
というのが日常的な医療現場に蔓延しているのです。
おそらく、読者の皆さんもそういう心当たりがおありではないかと、思います。
当方が過剰医療の存在に初めて気付いたのが、かの社会保障大国・スウェーデンに一年間留学して暮らしていたころでした。
その一年間、何度も病院の御世話になることがあったのですが、その時の医師の診察・治療方針が、日本のそれとはまるで違ったのです。
日本なら「また来週来て下さい」と言われることが確実な状況でも、「2ヶ月後でいいですよ。もし何かそれまでにあったら、連絡下さい」と言うだけ。そんなんでホントに大丈夫なのか…?と思いましたが、ホントに大丈夫でした(笑)。
日本なら、「2,3日入院していきましょう」と言われることが確実な状況でも、同じく「はい、もう今日の夕方には家に帰っていいですよ」と言われたりしました。繰り返しますが、ホントにそんなんで大丈夫なのか??と思いましたが、全くもって大丈夫だったのです。
こうした経験をスウェーデンで繰り返している内に、「日本の病院ってなんて親切なんだ…」と思いましたが、逆に言うと、「あれ、ひょっとして、日本の病院ってちょっとやり過ぎ(過剰)なのかなぁ??」なぞと感じていたのです。
そんな日本の過剰医療についての「疑い」が「確信」に変わったのが、かのコロナ禍の、(医師、厚労省、医薬品メーカー、保険会社を全て含めた)日本の医療業界の態度でした。
あの頃、何度も何度も繰り返されたのが、次のような現象だったのです。
ホントなら自粛しなくていいのに、自粛させられて、かえって国民が不健康になる
ホントならワクチン打たなくていいのに、ワクチンうたされて、かえって国民が不健康になる
この当方の疑念が本当なのかどうかを確認するには、やはり医療の専門のプロの医師達に聞くのが必要だと感じ、当時、当方は、当方の個人的な同級生やら、同じ大学(京都大学)の医療系の先生方や、様々に発言しておられる医師の皆様方に、何度も何度もお目にかかって、様々な声、情報、見解を集め続けました。
そして、当方が辿り着いたのが、
「日本の医療業界は、医師、病院、医薬品メーカー、保険会社等の『金儲け主義』が蔓延しており、過剰医療が当たり前のこととして繰り返されている」
という<実態>だったのです!
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藤井聡・クライテリオン編集長日記 ~日常風景から語る政治・経済・社会・文化論~
藤井聡(京都大学教授・表現者クライテリオン編集長)