… … …(記事全文3,223文字)昨日はジャニー喜多川氏によるジャニーズの性虐待事件とは別に、ジャニーズの性虐待“隠蔽”事件があるのであり、その「主犯」は、大手のテレビ・新聞社だというお話しを差し上げました。
この件について、昨日記事を配信した直後、大阪の正義のミカタという番組に出演したところ、ちょうどこのジャニーズの性虐待事件をテーマとして取り上げられていました。
その中で、当方は、昨日のメルマガでお話しした内容を踏まえて、次のように発言いたしました。
「今回ジャニーズ事務所がもう認めて謝罪をしたという事実があるんですが…そんな話しは、20年も前に裁判でもう確定したという事実があった。かつ、その前にもいろいろな証言があって、本なんかでも何十万冊って売れる大ベストセラーがあってそこで公開されていた。
にもかかわらず、メディアはそれを報道する義務があったはずですあったはずなのに、その義務を果たさずにずっと『隠蔽』し続けた。
その結果何が起こったかと言えば、多くの人がそういう事実があることを知らないでジャニーズ事務所に夢を持って入って、そして何百人、場合によっては何千人と呼ばれるオーダーで『性虐待』が行われたという事実がある。
だとしたら、道義的に考えてですよ、法的にではなくて道義的に考えて、ジャニーズ事務所とテレビ局新聞社は同罪だと僕は思います。
したがって、この問題に対してテレビ局、新聞社は、今は、『ああいう記者会見があってその記者会見の事実を報道します』っていう<第三者のふり>をして報道してますけど、実は、『当事者』なんだという気持ちを、社長なり、幹部なりは思うべきだと僕は思う。
そして、こうしてTVに出演している我々言論人も、そこでどういう努力が、どこまでできたのか。ということを反省すべきです」
つまり、マスメディアは今、ジャニーズの現社長の東山氏や株主のジュリー氏らによるジャニー喜多川氏への(嘘くさい)批難の言葉や(これもまた嘘くさい)謝罪や反省の弁を垂れ流していますが、メディア各社もまた、そんなジャニーズ事務所と全く同等の罪を背負っているのです。
そして、そうである以上、そんなメディアに出演していた言論人達、コメンテーター達もまた、その責任の一端があるわけです。
しかし…テレビ局の編集方針からして、虐待問題を、一出演者の立場で話しをすることは事実上困難であったものと思います。
例えば、当方はテレビのオンエアでは申し上げませんでしたが、次のような事実があったことを、本メルマガ読者の皆様に共有差し上げたいと思います。
あるテレビ番組でのこと…
藤井聡・クライテリオン編集長日記 ~日常風景から語る政治・経済・社会・文化論~
藤井聡(京都大学教授・表現者クライテリオン編集長)