… … …(記事全文2,165文字)ジャニー喜多川による児童・青少年に対する性虐待問題は、BBCで大きく取り上げられて以来、ようやく日本のTV・新聞も取り扱うようになりました。
そして、真の意味で「中立」な調査委員会が調査を行ったところ、その児童虐待・青少年虐待は半世紀にわたって繰り返され、その被害者も数百人、数千人規模という空前絶後の規模であることが明らかとなりました。
しかも重要なのは、そうした性虐待の事実を、ジャニーズ事務所は組織として認識し、その上でその事実を意図的に隠蔽し続けていたことも明らかとなりました。
今、新聞TVの各報道機関は、以上の「調査期間が発表した事実」を報道する形で、ジャニー喜多川性虐待問題を報道しています。
(例えば、コチラ https://www.youtube.com/watch?v=BEioohiDHdQ )
しかしこの問題を隠蔽したのは、ジャニーズ事務所だけではありません。
今、この問題を報道している大手のTV新聞も、ジャニーズ事務所と全く同じく、この超大規模性虐待問題を隠蔽し続けたのです。
したがって、この事件の主犯はジャニー喜多川であったとしても、ジャニーズ事務所と大手TV新聞社もまた、共犯という形で大きな罪を負っているのです。
したがって今、TV新聞は、自分自身が本事件について共犯行為を働きながら、その反省を行うこともなく、全くもって「ほっかむり」しながら、第三者の立場でいけしゃぁしゃぁと、この性虐待事件を報道しているのです。
この「マスメディアによる重大情報隠蔽」という組織的行為がなければ、ジャニー喜多川の性虐待の被害は、ここまで拡大していなかったことは確実です。したがって、本件についての「マスメディアによる重大情報隠蔽」は、極めて深刻な被害をもたらしたわけであって、したがって本来ならば…
藤井聡・クライテリオン編集長日記 ~日常風景から語る政治・経済・社会・文化論~
藤井聡(京都大学教授・表現者クライテリオン編集長)