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藤井聡・クライテリオン編集長日記 ~日常風景から語る政治・経済・社会・文化論~

藤井聡(京都大学教授・表現者クライテリオン編集長)

藤井聡

岸田総理が選定した新・日銀審議委員「高田創」氏は、「日本経済に悪夢」をもたらす。

ウェブで読む(推奨):https://foomii.com/00178/2022031513513892165 //////////////////////////////////////////////////////////////// 藤井聡・クライテリオン編集長日記 ~日常風景から語る政治・経済・社会・文化論~ https://foomii.com/00178 //////////////////////////////////////////////////////////////// 日本銀行の審議委員というのは、日銀の政策を決定付ける大変に重要な役職で、「6人」が選定されています。 その任期は5年間なのですが、先日、積極的な金融緩和の必要性を主張され、かつ、消費増税に否定的な見解をお持ちであったエコノミストの片岡剛士氏が任期切れで退任されることになりました。 ついては、その後の審議委員が誰になるのか、関係者は皆大いに注目していたのですが……「岸田政権」によって選定されたのが、岡三証券エコノミスト高田創氏でした。 当方、この人事を見て、心底、岸田総理に失望いたしました。 何と言っても高田氏は、「国債暴落」という本をアベノミクスが始められた2013年に出版しており、「こんな金融緩和続けてたら、そのうちヤバイことが起こって、日本政府は破綻しちゃう事になるぞ!」と、煽っておられた人物のお一人だったからです。 そもそも、積極財政派と呼ばれる方々は、「金融政策」よりも「財政政策」の方が重要であると認識しており、したがって日銀審議委員の人事にはさして興味関心を示さない、という傾きがあります。 当方もどちらかといえば金融政策よりも財政政策こそが重要であると認識している論者の一人ではありますが……さすがに今回のこの高田氏選定人事だけは、  「いくら何でも岸田さん、そりゃ滅茶苦茶じゃないですか……」 と、あきれかえってしまうような代物だったわけです。 はっきり言って、高田氏の様な方が日銀の政策を決定する様になれば、日本経済が再生され、勢いのあった20世紀のような明るい時代が再び日本に訪れる―――なんていう未来はもう訪れなくなるだろう、と予期されるような方なのです。 高田氏のどこが、そんなにヤバイ人材なのか……以下、その点を解説いたしたいと思います。 まず第一に申し上げないといけないのは、政府における一般的評価では、高田氏はそんなにヤバイ奴だとは認識されていない、という点です。
… … …(記事全文6,059文字)
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