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藤井聡・クライテリオン編集長日記 ~日常風景から語る政治・経済・社会・文化論~

藤井聡(京都大学教授・表現者クライテリオン編集長)

藤井聡

重症者18人で自粛要請する鈴木北海道知事 ~コロナ対応病床を増やさないままに自粛要請する政府に、国民は怒らなくてもいいのか?~

ウェブで読む(推奨):https://foomii.com/00178/2020112112523273363
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藤井聡・クライテリオン編集長日記 ~日常風景から語る政治・経済・社会・文化論~

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今、テレビでは朝から晩まで、コロナの話ばかり。昨日出演した関西の某ニュース番組でも、ずっとコロナの話ばかりでした。

そんな中で繰り返されるのは「気をつけましょう」という話。4月の頃に比べれば、ある程度皆も慣れてきたのか「経済にも配慮しましょう」という話題も部分的には取り上げられますが、それも一部。基本は、一人一人が注意をしてこの危機を乗り越えよう、という話です。

勿論、僕もまた、一人一人が注意することは極めて重要だと思っています。ですが、それ「しか」言わないメディアの風潮に強烈な違和感を持っています。

特に今、札幌は「医療崩壊」の危機を避けるためだと言って「不要不急の自粛要請」を鈴木知事が発出したのですが、僕はこれを見たとき、この人、ホントにバカなんじゃ無いかと目が点になりました。同時にこれを見て何の違和感も感じないTVコメンテーター達もまた結局、ホンマもんのアホなんじゃないかと開いた口が塞がらなくなりました。

なぜならこの時点での北海道全体での重症者数を調べてみると、何とたった18名だったからです。

北海道には512万人もの人が住んでいて、その方々のための病床が4万もあるのに、たった、18人。言ってみれば中小病院一つ分のベットが埋まるか埋まらないか程度の人数が重症になっただけで、「医療崩壊だ!自粛もやむなしなのです!」って騒ぐなんて、バカとしか言いようがありません。

そもそも日本ではコロナ問題が騒がれてからもう9ヶ月も経っているのです。だからその間にいくらでもコロナ対応能力を増やしておくことは知事の権限を(中央政府との連携野下)使えばいくらでもできた筈です。しかも秋冬には再拡大の可能性が散々取り沙汰されていたわけですから「いやぁ、また感染拡大するなんておもってなかったんっすよ~」なんて言い訳が通じる筈もないのです。


(1)病床を増やす努力をしていない政府には、自粛要請する資格などない
おおよそ医療崩壊を防ぎたいなら、重症者数を減らすため住民努力を図るのと平行して、コロナ対応能力を防ぐ努力をするのが、どう考えても筋なのです。そして何より、医療崩壊を起こさないのは行政の「公助」の責任です。でも、政府の能力も無限ではないから、文字通りの限界に達すれば、「共助」や「自助」の助けを借りることも必要になる、だから、その場合は致し方無く政府からの「自粛要請」が出されるのだ-――という認識が世界の常識です。

逆に言うなら、政府が国民一人一人に、社会生活や経済活動の自由を確実に奪い去り、大なり小なりの痛みが確実に伴う「自粛」を要請する前に、政府自身が必死になって医療崩壊を防ぐ為にできる事を全てやりきる必要がある、というのが世界の常識であり、欧米各国はそうしているのです。そうでなければ、政府は国民に、自粛を御願いする「資格」など有るはずがないのです。

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