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井上政典(歴史ナビゲーター)

井上政典

令和元年 参議院選挙を通じて感じたもの
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 私はしませんし、そういう場所に小さな子供や重度の障碍者を連れてくる仲間がいたら、危険だからといって追い返します。だから私たちはそういう支えが必要な人のためにも活動しているのですから。  そして99万票の史上最多の死に票を獲得した山本太郎は自身に入れてくれた有権者のどのような責任を取るのでしょう?三議席目も確保できると思っていたのでしょうか。  やはり無責任な山本太郎です、中核派をはじめ共産党の別動隊を作り上げています。  ただ、私の予測ですが、重度の障碍者議員の介助者として山本太郎が議場に入ることは許されないでしょう。もし、万が一のことが起こった場合、資格も経験もない山本太郎がいても何の助けにもならないからです。医師か看護師の資格を持った人を特例で介助者として認めるというのが常識的判断でしょう。もちろんその費用は議員個人が支払うべきです。  いままでも、八代英太議員は車いすで立派に郵政大臣まで務められました。脊髄損傷で下半身がマヒされていましたが、タレント議員らしくわかりやすい弁舌でお話され、障碍者の権利のために奮闘されたと聞いております。若干の介助が必要でしたが、ほとんど自分で精力的に動かれたからこそ、下半身不随という第一級障害をものともせずに大臣まで勤め上げられました。  しかし、今回は介助者がいても命の危険が伴うほどの重度の障碍者です。若し最悪の事態が起きたらだれが責任を取るのでしょうか。 5. 憲法改正論議  今回の結果、参議院では非改選を足し与党と維新を足しても三分の二の164議席に 足りなくなりました。するとマスコミは翌日から一斉に改憲発議の三分の二に満たなくなったと騒ぎ始めました。選挙中は一切改憲のことについて言及しなかったにもかかわらずです。  改憲に触れずに話題にさせずにこそっとしておき、選挙結果を見て「足りない足りない」とはしゃいでいるように思えます。この結果を安倍総理はどのように考えているのかをちょっと漏れ聞きました。  すると「これでいい」と思っておられるとのこと。自公で三分の二を持っている時に発議をしても国民との議論が足りないと言われるが、足りないから4票野党から取ることができれば国民的議論になるということです。  そうやって改憲を進めていった方が進めやすいという判断をされているそうです。これは複数の人から確認しましたし、産経新聞にも書いてあったと思います。  日本を取り巻く国際情勢は日々悪化をしています。米中は経済戦争とともに、アメリカ陸軍が南シナ海付近の基地に出張ってきて不退転の防衛をしようとしています。これは自衛隊の地対艦ミサイル構想を参考にして構築された戦略だそうです。  南シナ海の覇権をCHINAに取られるとアジアを手放すことになります。それはCHINAに世界の覇権を取らせる足掛かりとなるので、アメリカはさせたくないのです。  アメリカがどうしてあれだけの強大な軍隊を維持できるのかを考えてみたらすぐに答えが出ます。それはドルが基軸通貨だからです。自国の需給のバランスなどあまり考えずとも必要ならばどんどん印刷すればいいのです。なぜならドルは国際決済に必要な貨幣だからです。  今その機能があるのはドルとちょっとだけユーロと円です。そこにCHINAの人民元を入れようとしてきました。そうすれば軍拡競争が果てしなく広がります。以前米ソで軍拡競争をした時に、ソ連は経済が崩壊し、国家体制が崩壊しました。ソ連のルーブルは基軸通貨ではなかったからです。それをアメリカはもう一度しようとしています。  その断末魔にCHINAがどんな悪さをするかを見守らねばならないのですが、今の手かせ足かせの状態の自衛隊では国民の生命財産を守る能力があっても、守れない状況が法的に生じます。  共産党やれいわ新選組そして立憲民主党は日本のための政党ではありませんから、改憲して自衛隊が今より自由度が増すことがCHINAにとってとても不利になるので何としても止めさせたいと思っているのです。  日本が強い国になれば、CHINAは手が出せなくなります。そうなればちっぽけな北朝鮮や韓国は日本に従うしかなくなり、拉致被害者や特定失踪者も帰ってくる可能性がとても大きくなります。今のままではほぼ奪回することは不可能でしょう。  同胞が大勢他国によって自由や人生を奪われている今の状態を「平和な時代」と言えません。それが言える人のことを私は「偽善者」と呼びます。  日本の憲法を日本人が議論し、日本の國體にあったものにすることが急務です。その時に、改正というのはおかしいとか、明治憲法の復活だのと言葉尻を捉えた議論は止めて、日本人の日本人による日本人のための憲法を作っていこうではありませんか。  その議論をするために四つも足りないではなく、四つ増やす努力を与党がすることにより、国民の理解が得られると考えたらいいのです。 7. まとめ  今日本は國難です。それは少子化問題が最大の問題なのに、誰もそれに言及しません。子供が安心してたくさん産めるように扶養手当の復活を望みます。同一労働同一賃金というきれいごとのために日本の成長力が削がれていることに気づくべきだと思います。  消費増税は日本の経済力の足を引っ張るでしょう。その時こそ、財務省の責任を追及して予算をつける役所と、それをチェックする役所に分離解体すべきと思います。  今からが日本国民の正念場です。左巻きの力の限界が山本太郎の落選となりました。敵は弱っています。いまこそ日本の正しい姿に戻す時が来ました。 //////////////////////////////////////////////////////////////// 本ウェブマガジンに対するご意見、ご感想は、このメールアドレス宛に返信をお願いいたします。 //////////////////////////////////////////////////////////////// ■ ウェブマガジンの購読や課金に関するお問い合わせはこちら   info@foomii.com ■ 配信停止はこちらから:https://foomii.com/mypage/ //////////////////////////////////////////////////////////////// 著者:井上政典(歴史ナビゲーター) ブログ:https://ameblo.jp/rekishinavi/ Facebook: https://www.facebook.com/masanorii1 ////////////////////////////////////////////////////////////////

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