7/30 放送のサンデーモーニング『風をよむ』で、斎藤幸平が出演して誤った説明をしていた。ヤフーニュースに記事になって上がっている。GDPの追求が地球温暖化の原因であり、人類の悪の根本だという主張である https://assets.st-note.com/img/1691109385827-RUg2lTFkaA.png?width=800 GDPを地球環境破壊の元凶と捉え、GDPという経済指標を悪玉視し、それに対して徹底批判を加えるという言論は、サンデーモーニングが30年間続けて来た行動と習慣であり、古くを思い出せば、JT生命研の中村桂子などがこのエバンジェリズムの筆頭で気を吐いてきた。ご記憶の方も多いだろう。関口宏自身がこの信念の持ち主であり、歴代スタッフも同様で、地球温暖化のみならず、パンデミック等、何か大きな社会矛盾や自然災害を「風をよむ」で取り上げる度に、必ずGDPを槍玉に上げ、GDPを根底から呪詛し否定する世論を視聴者に煽ってきた。ほとんど宗教の説教の如く。プラス成長を是とする態度こそ資本主義の病弊であり、諸悪の根源であり、そこから脱却せよと唱え続けて来た。 この言説に対して、それは経済学の理論と常識から間違った認識で、勘違いの俗論であるということを、幾度も指摘してきたけれど、全く効果なく、サンデーモーニングと関口宏はこのドグマの刷り込みを番組で続けている。そしてまた、日本中に経済学者は幾多もおり、石を投げれば経済学者に当る状態であるにもかかわらず、経済学界から番組に対して公式な批判がなされることがない。そのため、GDP悪玉論が、特に左派リベラルの世界で大手を振って歩き、この国の「社会常識」のように定着して固定観念化されている。誰も抗議をせず、異論を返さず、正確な議論へと質そうとしない。挙句、斎藤幸平のようなアカデミーの売れっ子がこの俗説の正当化に乗り出してきた。劣化も極まれり。話にならない。… … …(記事全文4,737文字)