■今週(7/25-)、次々と統一教会と自民党議員との関係が明らかになり、毎日のように新しい報道が続いている。26日には、防衛相の岸信夫が統一教会に選挙運動を手伝ってもらったことを認め、国家公安委員長の二之湯智も統一教会関連イベントの実行委員長を務めた事実を認めた。さらに、官房副長官の磯崎仁彦も統一教会のイベントで来賓挨拶していて、その証拠写真がスッパ抜かれた。現閣僚ですでに3人。どこまで壺汚染が広がるか分からない。その報道をTBSのNEWS23と日テレのミヤネ屋がリードしている。 27日のミヤネ屋は、2時間の放送枠のほぼ全てを統一教会問題で埋める構成で、コロナ第7波には目もくれず、議員と統一教会の癒着実態を生々しく告発した。映像を提供しているのは鈴木エイトである。第二次安倍政権で防衛副大臣を務めた山本朋広が、来日した韓鶴子にイベントの壇上で抱きつき「マザームーン」と呼んで礼賛、花束を贈るパフォーマンスには卒倒させられた。信者そのものではないか。2017年5月の図だ。3か月後の8月、その功あってか山本朋広は改造人事で防衛副大臣に任命された。教会が後押ししたのだろう。 ■こういう物的証拠を見せつけられると、自民党と統一教会とは組織的関係がないなどと嘯く茂木敏充の説明は全く信用できない。安倍政権以降の自民党が統一教会と一心同体の関係で、統一教会とのズブズブが深く濃密であるほど議員が党内で出世でき、ポストを得られる構造であることがよく分かる。山本朋広は世襲二世ではない。一応、松下政経塾を出ているが、大学は関大商で官僚でもない。ただの右翼である。Wikiの情報を見ると、前職は「洋服小売会社役員」とある。菅義偉の子分らしく、神奈川4区を割り当てられている。 出身高校は偏差値48。関大商入学は頷ける。こうした男が44歳(当選3回)の若さで防衛副大臣になれるのだから、統一教会の威力は絶大だと思い知らされるし、統一教会と安倍晋三との結盟と托生の強固さを証明する実例だ。それにしても、関大商の学力の学生がどうやって京大法院に進学できるのだろう。よっぽど関大時代に頑張ってお勉強に励んだのだろうか。どういう入試と採点だったのか興味深い。最近、こうした事例を聞くことが多く、日本のアカデミーが学問する世界ではなくなり、空しい拍付け機関になっている実相が窺える。… … …(記事全文4,028文字)
世に倦む日日
田中宏和(ブログ「世に倦む日日」執筆者)