■ツイッター社から言論統制を受けた。初めての経験である。その報告をしたい。6月26日にNHK-BS1のワールドニュースの動画を紹介した投稿を発したところ、翌27日夕刻には 引用ツイート を見られなくされた。その投稿には、ツイッター社から「センシティブな内容が含まれている可能性があるため、このツイートに警告を表示しています」のアラームが付された。アラームの記載は外からは見えないが、外からは、リンクした動画が隠され、「センシティブな内容が含まれている可能性のあるメディアです」と注意書きされている。 アラームの下に「この警告に異議申し立てをする」という表示があり、それをクリックして「異議申し立て」を二度ほど送信したが、ツイッター社から何も応答はなく、アラームは解除されず、引用ツイートが不表示となる不具合も続いたままだ。ツイッター社から説明がなく、何が起きたのか分からないが、客観的事実としては明らかな言論統制であり、一方的で恣意的な制裁としか言いようがない。発信したツイートは、添付動画含めて、どこから見てもツイッターのルールには違反しておらず、抵触を拡大解釈する余地もない。 ■あからさまな言論の自由の侵害だ。動画はNHK-BSが6月24日の番組内で放送したもので、フランスのTV局がリシチャンスクの住民を取材し証言を撮った映像である。その一部が53秒のカットに編集され、ツイッター上に投稿されていて、先週から注目され話題になっていた。重要な情報だと思われたので、私も動画を共有して周知と回覧に及んだのだが、思いのほか大きな反響を呼び、怒涛の如く多くの引用ツイートが書き込まれる次第となった。RT数は現在2290件で、QTW数は144件である。フォロワー数が2.8万人しかいない無名アカウントの私のツィートとしては、きわめて例外的な「バズった」発信結果となった。 なぜ、ツイッター社がこの投稿に対して統制と処罰に及んだのか。理由や根拠は不明だが、経緯を思い描けば、おそらく誰か有力者が手を回し、例えばウクライナ大使館に通報し、そこからツイッター日本法人に要請が出て、かかる処罰に至ったという展開が考えられる。全くの想像であるけれど、そうした仮定と推理でも置かないかぎり到底あり得ない不条理な事件である。誰かを誹謗中傷したわけでもない。流言飛語の類でもない。暴言の要素もない。日本の公共放送が流した国際ニュースを拡散しただけだ。どこに非があり、警告を受ける過失や侵害の事実があるのだろう。全く理解できないし納得できない。… … …(記事全文3,615文字)
世に倦む日日
田中宏和(ブログ「世に倦む日日」執筆者)