━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 「植草一秀の『知られざる真実』」 2012/06/05 法務委員会は小川前法相を参考人招致すべし 第247号 ──────────────────────────────────── 野田佳彦氏が内閣改造を行った。 防衛相に森本敏氏を起用するとともに、小川法相を更迭した。 この人事に野田内閣の本質が鮮明に表れている。 森本氏は元防衛相職員で、基本的に米国の命令系統の下で動いてきた人物であ る。 今回、日本の防衛政策の責任者に就任するわけだが、その主張は全面的に米国 の指揮下に日本の軍隊を置くというものであり、日本が米国の隷属国であるこ とを、名実ともに、内外に示す意味を持つ人事である。 小川法相が更迭された理由は、検察の組織ぐるみによる巨大犯罪を検察が隠蔽 することに対して、小川氏がそれを阻止しようとしたことにあると見られる。 小川元法相は引退会見で、この件に関して指揮権を発動しようとしたが野田首 相の了承を得られなかったことを暴露した。 指揮権発動とは仰々しいが、その理由を聞けば、発動してしかるべきものであ ることが分かる。 問題は、小沢一郎氏に対して検察審査会が起訴議決をするように、検察が組織 ぐるみで、うその捜査報告書を作成して検察審査会に提出するなどの偽計を図 ったことに関する処理である。 日本の国家としての命運を左右する問題について、検察が組織ぐるみで、巨大 な陰謀工作を展開したことが明らかになっている。 まさに、国を揺るがす巨大犯罪である。 米国のウォーターゲート事件に匹敵する重大事案だと言って差し支えない。 これを検察当局が、まさに身内の犯罪だとして、犯罪として摘発さえしない姿 勢を示している。 これに対して、小川氏が、 「検察が身内に甘い、いいかげんな形で幕引きすれば信頼回復はできない」 との視点から、 「検察が内部のことに消極的な場合に、それを積極的にさせるのが法相として… … …(記事全文3,796文字)
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植草一秀(政治経済学者)