━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 「植草一秀の『知られざる真実』」 2012/01/05 天下り根絶なき消費税大増税では誰一人納得しない 第95号 ──────────────────────────────────── 日本国中に浸透させなければならない情報だから、繰り返し記述する。しつ こいと思われるかも知れないが、しつこくなければものごとを成し遂げること はできない。 為せば成る為さねば成らぬ何事も 成らぬは人の為さぬなりけり (上杉鷹山) である。 野田佳彦氏が1月2日、TBSラジオの政府広報番組に出て、消費税増税の 方針を表明した。 これに関連して、消費税増税に対する国民理解を得るため、 「行政改革もやらなければならない。(国会議員の)定数削減も不退転の決意 でやる」 と述べた。 しかし、消費税増税は民主主義のプロセスのなかで、主権者国民が否定して きているものである。野田氏がどうしても消費税増税を実行したいのなら、民 主党の政権公約を書き換え、国民に信を問い、国民が増税承認の意思を表明し てから法案を整備するべきだ。 2009年8月総選挙で、自民党は消費税増税の方針を明示した。しかし、 民主党は2013年秋の衆議院任期満了までは消費税増税を封印した。 「その前にやることがある」との考え方を明示した。 主権者国民は消費税反対の意思を、自民党を大敗させ、民主党を大勝させる ことで明示した。 その民主党が突然、主権者国民に断わりもなく、主権者国民の意思を確認す ることもなく、消費税増税を主張し始めた。自民党が消費税増税賛成なのだか ら、国会で多数決を行えば、消費税増税が可決されてしまう可能性がある。 しかし、これは民主主義の適正なプロセスに反している。 国民を何だと思っているのか。国民は日本の主権者なのだ。意思決定の権限 は国民が有している。国民が国政選挙で示した意思を無視する政治は正統性を 持たない。… … …(記事全文5,161文字)
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植草一秀(政治経済学者)