━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 「植草一秀の『知られざる真実』」 2011/12/31 其の本乱れて末治まる者は否ず 第92号 ──────────────────────────────────── 2011年、辛卯の年が幕を閉じる。 辛(かのと)は陰陽五行では金性の陰、鋭い刃物で刺すことを表し、転じて、 刺すような痛い感じを意味する。またしびれるような辛さ(からさ)とか、身 にこたえるような辛さ(つらさ)を表現する。 3.11の大災害に襲われた今年の相を的確に表出していたものと理解でき る。 中国の四書のひとつ『大学』には次の一節がある。 「小人をして国家を為(おさ)めしむれば災害並び至る。」 この言葉通りの天災と人災であった。 3.11の災害以外にも台風・豪雨による災害も深刻だった。 まずは、犠牲になられた多くの同胞に心からご冥福をお祈りしたい。 しかし、巨大災害の傷跡は、いまなお、深刻に残されている。多数の被災者 がいまなお、過酷な状態に置かれている。一刻も早いご健康と安定した生活の 回復と被災地の復旧、復興を念願する。 『大学』には次の一節もある。 「其の本乱れて末治まる者は否(あら)ず」 何事でも根本や基本が乱れていると、結果がうまく治まらずに、大失敗に終 わるという意味だ。 野田内閣の為政に強い警鐘が鳴らされている。 『金利・為替・株価特報』第147号を12月26日に発行したので、タイト ルおよび目次を紹介させていただく。 「矛盾あるものは立ち行かず劇的転換が生ず」 <目次>… … …(記事全文4,374文字)
メルマガ版「植草一秀の『知られざる真実』」
植草一秀(政治経済学者)