━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 「植草一秀の『知られざる真実』」 2011/11/17 例外なき関税撤廃の適用不能を通告せよ 第48号 ──────────────────────────────────── TPPのような重大な問題で二枚舌を使うことは厳に慎むべきだ。 そもそも、今回のAPEC会合で野田佳彦氏が何を表明したかが一般には明 確に受け止められていない。それが、野田流の売国どじょう流儀なのだろう。 しかし、野田佳彦氏が玉虫表現を意図し、それが成功したと考えるなら、野 田氏は首相として失格である。 野田氏の米国大統領への説明と、日本国民への説明との間に、著しい相違が ある。 野田氏は日本国民に対して、 「TPP交渉参加に向けて関係国と協議に入ることにした。」 と述べ、米国のオバマ大統領に対して、 「すべての物品、サービスを貿易自由化交渉のテーブルに載せる」 と発言していないと主張する。 これに対して、米国は野田佳彦氏の(TPP交渉への参加方針)決断を歓迎 し、 「日本がすべての物品、サービスを貿易自由化交渉のテーブルに載せる」 意思を表明したと公表している。 米国政府は、日米首脳会談で野田氏がこの発言を示したのかどうかについて 明確にするのを避けたが、日本政府が、 「すべての物品、サービスを貿易自由化交渉のテーブルに載せる」 ことを表明したことについては訂正しないことを発表した。さらに驚くべきこ とは、日本の藤村修官房長官が米国に訂正を求めない意向を示したことだ。 客観的にどう捉えられるか。 「全物品・サービスを貿易自由化交渉のテーブルに載せる」… … …(記事全文3,920文字)
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