… … …(記事全文5,329文字)懇願されて代表代行を引き受けた小沢一郎だったが、権限が何も与えられていなかった。では、どこに権限があったのか。選挙で国民の負託を受けた政治家でないところに権限があるならば、そこが政権交代を阻んでいる
◆〔特別情報1〕
立憲民主党の小沢一郎衆議院議員が公式ユーチューブを更新し、「総合選対本部長代行を辞任しました~辞任した最大の理由」と題して発信した。そのことは日刊スポーツが早々に次のように取り上げた。
「小沢氏は4日夜に自身のX(旧ツイッター)に投稿した動画で、辞任の経緯を説明。総合選対本部長代行について『どういう権限を持っているのかはっきりしなかった。何の権限も与えられず、役員会にも常任幹事会にも呼ばれず、それでただ選挙を手伝えと言われたきり。今後仕事をしていくすべがない』と訴えた。
その上で『この問題は僕自身の問題ではなく、今の立憲民主党の最大の問題点なの。党という組織が、だれがどうやって、どういうふうに運営しているのか分からない』『幹事長も選挙しないなら何をしているのということになるし、選対委員長は選対本部では事務局長なわけ。僕は選対本部長代行だから本来、はるかに上司なわけだけど、僕には何の権限も与えられない』と、役職に応じた権限があいまいとの持論を口にした」
小沢は動画のなかで、こうも語っている。
「本来、選挙は幹事長がやることだ。2009年(の民主党の政権交代)の時は(自身の資金管理団体をめぐる)陸山会事件もあったりして、私は(民主党)代表を辞めて代表代行として選挙を仕切るということはやったが、普通は(選挙は)幹事長がやること」 (日刊スポーツより)
小沢は、2009年の総選挙では鳩山由紀夫代表の要請のもと、3人の代表代行のなか小沢は、選挙担当の筆頭扱いの代表代行となり、選挙に関わるあらゆる権限が小沢に委ねられ、総選挙を勝利へと導き、歴史的な政権交代を実現させた。
しかし、同じ「代表代行」という肩書でも、2009年のときと今回では隋分と状況は違っていたようだ。どうやら、ほとんど権限のない、いわば「お飾り」的な代表代行だったことが、小沢の動画で明らかとなった。同時に、野田立憲民主党のいう「政権交代」は口ばかりで、万年野党志向、もしくは自民党を裏で支える補完政党であることも、ここではっきりと露呈したことになる。結局、55年体制の社会党と同じで、表では敵対を演じながら、裏では通じているというもの。躍進するか否かは、常に「敵失」の風頼みで、自民党政権ありき。ともに衰退するわけである。
以下、特別情報である。
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