… … …(記事全文6,588文字)皇位継承問題で麻生は「国論を二分してはならない」と圧を入れる。しかし新旧皇室典範では「皇位継承資格の純粋性」を守るため「天皇・皇族の養子縁組を禁止」。この改正には「純粋性」担保について国民に説明すべし
◆〔特別情報1〕
筆者は6月9日の拙メルマガ記事において、「皇室典範は世襲の趣旨に反する養子縁組を禁止している。皇位継承問題協議に、皇室に血族がいる者が直接関わり『象徴天皇制』を軽視して『まかりならぬ』とマウントをとろうとする。これこそ『まかりならぬ』」と題して配信した。この配信記事のなかで特に言いたかったことと同じようなことが、「女性自身」(2025年7月1日号)に掲載されているようだ。
「《“愛子天皇”実現の障壁》実妹が女性皇族でも…麻生太郎氏が“男系維持”にこだわり続けるワケ」という見出しをつけた記事のなか、静岡福祉大学名誉教授の小田部雄次さんが次のように語っている。
「そもそも皇室制度という国家全体にかかわる問題が、一部の政治家たちの密室政治によって進められていること自体好ましくありません。
また与野党の協議は女性皇族の身分保持と旧宮家の男系男子の養子縁組という2案に限定されており、皇位の長子継承や、女系天皇の容認について協議を避けていることにも危惧しています。
さらに言えば、皇室の方々やその姻戚も、政治的発言を極力慎むことは暗黙の前提であるにもかかわらず、信子妃の実兄である麻生氏が、皇室典範改正に関わる懇談会の会長を務めていることには強い違和感を覚えます。
ただ寛仁親王が生前に唱えられていた“男系男子論”も、義兄にあたる麻生氏の主張のよりどころになっているのは間違いないでしょう。また親王と義理の兄弟であることも、保守派からの支持を集めている理由の1つと思われます」
小田部雄次氏の言葉すべてに共感するとともに、特に「信子妃の実兄である麻生氏が、皇室典範改正に関わる懇談会の会長を務めていることには強い違和感を覚えます」という言葉には、筆者もまったく同感であり、自信をもって強調しておきたい。6月9日の拙メルマガ記事のなかで言いたかったことをまとめると、次の3点である。
(1)現行憲法のもと「象徴天皇制」であるということを軽んじてはならない。
(2)皇位継承問題の協議に皇室に血族がいる麻生太郎衆議院議員が関わることは望ましくない。
(3)皇室典範第9条では、「天皇および皇族は、養子縁組をすることができない」と規定されている。日本国民はこの「禁止事項」をその理由も含め再認識しておかなければならない。
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