━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 板垣英憲(いたがきえいけん)情報局 ~マスコミに出ない政治経済の裏話~ 2023年7月31日 ◆─── - - - - - - - - ───◆ 世界の政治・軍事・経済・金融を支配するパワーエリートの動きやその底流で 行われている様々な仕掛けなどを中心に、重要情報(特ダネ)をキャッチして速 報する。 政治評論家 板垣英憲 ◆─── - - - - - - - - ───◆ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 岸田政権は支持率下落が止まらないなか、自民党内では、ありとあらゆる混乱が生じている。そのひとつが公明党の問題。公明党に対して、「国土交通大臣のポストを返せ」という話が真剣に出てきている。 ─────────────────────────────────── ◆〔特別情報1〕 これは、自民党内部に精通する事情通からの特別情報である。 岸田政権は、支持率の下落が止まらず、9月に予定していた内閣改造を8月下旬に前倒しするらしい。一カ月早まった。これで支持率が上がれば、臨時国会冒頭解散で10月総選挙となるだろう。あくまで支持率次第だが、そういう話が自民党内で出てきているのは事実だ。内閣支持率もさることながら、自民党支持率も低下してきており、これ以上、自民党の支持率下落を続けてしまってからの解散となると、政権交代されてしまうという危機感から、ここで解散せざるを得ないということだ。任期いっぱいまで解散を伸ばしてしまえば、2009年、麻生政権で政権交代を許してしまった二の舞になってしまうということである。その危機的状況のなか、自民党内では、ありとあらゆる混乱が生じている。そのひとつが公明党の問題。公明党に対して、「国土交通大臣のポストを返せ」という話が真剣に出てきている。 国土交通省の前身である建設省の大臣ポストは、二階派が持っていたポストだ。二階派会長の二階俊博元幹事長が、かつて小沢一郎が率いる旧「自由党」に所属し、1999年の小渕政権のもと自民党と連立を組んでいた時期があった。いわゆる「自自連立(後に自自公連立)政権」である。このときの国土交通省の前身のひとつ運輸省において、自自連立(自民党・自由党)のもと二階俊博が大臣を務めていた。また、小沢の自由党が連立を離脱した後、二階たちは「保守党」を結成して連立に残り、保守党から扇千景が国土交通省のもうひとつの前身である建設省の大臣となっている。つまり、今の国交大臣ポストは、自民党の田中派の流れを汲む二階がガッツリ押えてきたポストであり、そのポストを二階は、公明党との関係を強固なものにするために建設大臣、続いて国土交通大臣のポストを、公明党に譲り渡してきたものだったのだ。その関係は十数年続いてきているのだが、しかし、ひとつのポストを公明党が独占してきていること自体は、前例のない異常なことであり、ここへきて自民党内からは、国交大臣ポストを返しもらおうという動きが表立って出てきている。主にその動きをしているのは、茂木敏充幹事長と、清話会の萩生田光一である。 しかし、解散ということになったとき、もはや公明党の協力なくしては当選できない自民党議員は多く、公明党の協力がなければ、おそらく自民党は壊滅状態になって、下手すれば政権交代となってしまいかねない。公明党の協力を得ている議員は、3万票近くの票を公明党からもらっている。正確にはいえば、買っている。岸田はそのことを、百も承知でわかっている。しかも、公明党との強いパイプ役が、二階であることもわかっており、だから岸田は二階を折に触れて会食に誘っているのだという。一歩間違えて、二階を外してしまえば、自民党は公明党との繋がりが切れてしまうということだ。 公明党を連立に繋ぎとめることができるのは、まだらボケといわれている二階元幹事長なのだ。ボケていても、あくまで「斑(まだら)」であり、シャッキリしているときには、ボケているかのような状態も、実は演技なのではないかと思わせてしまうほど、ここ一番の言動を見せるといい、なかなか侮れないのである。 岸田は、秋の解散のことを思えば、公明党との関係は維持したい。一方の茂木は、公明党との関係を解消して、自民党単独政権を狙いたい。萩生田は、菅前首相を通じて、維新との関係が深く、公明党を外して維新と組んだうえでの政権を考えている。菅前首相が主流派に返り咲いたあかつきには、萩生田は幹事長を約束されていたという話があったため、そのときから萩生田には尻に火が点いた状態となった。公明党との関係が悪くなっている維新に肩入れするためにも、公明党との関係を断ち切るべきだと考えているということらしい。… … …(記事全文4,281文字)
板垣英憲(いたがきえいけん)情報局 ~マスコミに出ない政治経済の裏話~
板垣英憲(政治評論家)