━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 板垣英憲(いたがきえいけん)情報局 ~マスコミに出ない政治経済の裏話~ 2023年2月12日 ◆─── - - - - - - - - ───◆ 世界の政治・軍事・経済・金融を支配するパワーエリートの動きやその底流で 行われている様々な仕掛けなどを中心に、重要情報(特ダネ)をキャッチして速 報する。 政治評論家 板垣英憲 ◆─── - - - - - - - - ───◆ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ◆『小沢一郎の時代』(1996年2月6日刊) 第11章 小沢政権が誕生する日(タイム・スケジュール) 小沢一郎を怒らせた裁定取引 ─────────────────────────────────── 自民党が分裂した根本原因となったキーワード「裁定取引」とは何か。これらの疑問が解ければ、自民党分裂から政界再編成に向けて大きく動いてきた政治状況の根本のところがわかるはずである。 「裁定取引とは、現物価格と先物価格の一時的な歪を利用して利益を得ようとする取引でリスクがほとんどなくほぼ狙った通りの利回りが得られる手法である。先物と現物の価格を比較して、現物に比べ先物が割高であれば現物を買い、先物を売る。逆に、先物が割安であれば、現物を売り、先物を買う。そして満期で現物を反対売買することによって利益を確定するという極めて単純な商い行為である」 要するに、「裁定取引」とは、いま流行りのデリバティブ(金融派生商品)の一種である。具体的には、まず(1)TOPIX(東証株価指数)または日経平均225種に連動するポートフォリオを作る。(2)先物が理論価格を上回ったところで現物買い、先物売りを行う。(3)両ポジションを先物の満期まで保有し、売買最終日の翌日の寄付で現物を売却する(SQ決裁)。先物は、自動的にSQ値で清算されるので、場では買い戻さない。この様にして、現物・先物間のスプレッド(べーシスと呼ぶ)分のサヤが取れるわけである。 NASAの宇宙科学者たちが、ウォール街に流れてきて、開発したと言われている。宇宙産業もアポー口計画が、斜陽になって、米ソの冷戦も融けた。宇宙開発の研究者たちは当然、仕事がなくなった。NASAで宇宙規模で、放物線の表をデザインしたりしていた人たちがウォール街にきて、デリバティブのとくにオプションの世界にどんどん入ってきた。それが、いま世界的にデリバティブと言われるものの基になっている。コンピューターを使って、いろいろなミスプライスを取りに行ったりしている。 さきがけて裁定取引をしたソロモン・ブラザーズ(ユダヤ系)など外資系証券会社は、相当に利益を上げた。裁定取引に関しても、日系の証券会社とは比べものにならないくらいのノウハウを持っていたので、もの凄い利益を得たと言われている。年利に直したら、三〇%とかいう異常な利益が出ていた。それは、何十兆円にものぼるという。… … …(記事全文3,125文字)
板垣英憲(いたがきえいけん)情報局 ~マスコミに出ない政治経済の裏話~
板垣英憲(政治評論家)