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板垣英憲(いたがきえいけん)情報局 ~マスコミに出ない政治経済の裏話~

板垣英憲(政治評論家)

板垣英憲

コロナ・インフル同時流行に備え政府は、コロナ重症化リスクの高い高齢者などを優先的に発熱外来が受診できるよう対策を打ち出したというが、発熱外来そのものが高齢者に向けて十分に機能しているのか疑問である。

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 板垣英憲(いたがきえいけん)情報局 ~マスコミに出ない政治経済の裏話~   2022年10月14日 ◆─── - - -                    - - - - - ───◆ 世界の政治・軍事・経済・金融を支配するパワーエリートの動きやその底流で 行われている様々な仕掛けなどを中心に、重要情報(特ダネ)をキャッチして速 報する。                          政治評論家 板垣英憲 ◆─── - - -                    - - - - - ───◆ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ コロナ・インフル同時流行に備え政府は、コロナ重症化リスクの高い高齢者などを優先的に発熱外来が受診できるよう対策を打ち出したというが、発熱外来そのものが高齢者に向けて十分に機能しているのか甚だ疑問である。 ─────────────────────────────────── ◆〔特別情報1〕  読売新聞は14日朝刊の一面トップに「コロナ・インフル同時流行、難題だらけ…患者自らリスク判断・オンライン診療しづらく」と題し、以下のように報道した。 「政府は13日、新型コロナウイルスと季節性インフルエンザの同時流行に備えた対策を打ち出したが、専門家からは『うまく機能するのか』と実効性を疑問視する声が上がる。発熱患者がそれぞれ重症化リスクを判断し、受診行動を変えられるのか、オンライン診療だけできちんと診断できるのか。課題は山積している。対策は重症化リスクに応じ、受診方法を分けたのが特徴だ。65歳以上や基礎疾患のある人、妊婦、小学生以下の子どもは従来通り発熱外来などを受診し、それ以外のリスクの低い人は原則として自宅で療養する。」  政府は、コロナ重症化リスクの高い高齢者などを優先的に発熱外来が受診できるように、対策を打ち出したということだが、しかし、そもそも発熱外来そのものが重症化リスクの高い高齢者のコロナ対策として十分に機能しているのか疑問である。国会議員のなかでもオミクロン株によるコロナ第7波では、多くの陽性者が出てきていた。しかし、実際、国会議員の方々は、発熱外来の受診を受けて陽生が判明していたケースは少ないのではないか。発熱外来の実態をしっかり検証せずに、単なる机上の空論で新たな対策を打ち出している可能性がうかがえるところだ。第八波のコロナ・インフル同時流行に備えるためには、発熱外来そのものから見直す必要があるといえる。以下、この夏の第7波ピーク時にコロナオミクロン株に、感染した後期高齢者とその家族に話を聞いた。  東京の第7波新規感染者の一週間平均のピークは、7月28日に4万人を超えた後の8月上旬だった。そのピーク時、後期高齢者で要介護状態のある夫婦がコロナに感染し、ともに重症化して入院となり、大変な状況だった話を聞くことができた。  まずは基礎疾患(糖尿病と高血圧)のある夫に微熱があったところから始まった。夫婦2人の生活で、ともに要介護者とはいえ、家のなかでの生活は、手すりをつけるなどして、なんとか互いに協力しあいながら大きな支障なく過ごしていた。要介護2の妻は、週一回の買い出しのときだけ、介護ヘルパーの買い出し介助のサービスを受けていた。そうしたなか、8月の半ば、夫に微熱があったのだ。そのことを妻がケアマネージャーに伝えると、すぐに、かかりつけの訪問薬局の薬剤師が、コロナ抗原検査キットを持って夫婦の自宅に検査に出向いた。夫婦ともに検査を受け、その結果は意外にも、妻のほうが陽生で、夫は陰性だった。薬剤師は、発熱外来診療を実施している近隣のクリニックを妻に教え、すぐに受診するよう促した。翌日朝に、妻は教えられたクリニックに電話を入れ発熱外来の受診予約をとろうとしたところ、電話口ですぐさま断られた。初診者の発熱外来は断っており、かかりつけの患者でさえ、予約待ちの状態だとの説明だった。妻から結果報告を受けたケアマネージャーは、妻がリウマチの治療で毎月受診している総合病院の発熱外来に問い合わせを入れたところ、翌日であれば、一人分の空きがあるといわれ、すぐに予約を入れてもらおうとした。ところが、電話口の担当者は「予約は入れられますが、患者さんはどのようにしてお越しになりますか?」と尋ねてきたのだ。つまり、既に検査キットで陽生となっている以上、公共交通機関は使えないということだ。自家用車で家族が連れていけるならはまだしも、そうした手段のない陽性者が発熱外来を受診するには、専用の介護タクシーを利用するしかない。ところが普通のタクシーであれば3千円程度の距離のところ、発熱者用の特殊な介護タクシーとなるとかなり高額となり、約10倍の3~4万円かかるという。しかも、総合病院では発熱外来の予約はとれても、入院の空きはないと言われた。3~4万円かけてコロナ陽性の診断確定に出向いても自宅待機となれば、また高額な介護タクシー代を払って自宅に戻らなければならない。症状が出ていなかった妻は、発熱外来を断念した。  一方、同居する夫は、抗原キット陰性の結果ながら、基礎疾患があり要介護4の状態のため、窓口の担当者は、空いている予約を妻ではなく夫の検査に充ててはどうかと提案してきたのだが、結局、受診して陽生が確定したところで入院ができないことと、高額な介護タクシー費用がかかること、発熱により既に外出するだけの体力がおぼつかなかったことから、むしろ症状が悪化の兆しを見せたときに救急搬送してもらうほうがいいと判断し、夫の発熱外来も断念したのだという。
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