━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 板垣英憲(いたがきえいけん)情報局 ~マスコミに出ない政治経済の裏話~ 2022年9月19日 ◆─── - - - - - - - - ───◆ 世界の政治・軍事・経済・金融を支配するパワーエリートの動きやその底流で 行われている様々な仕掛けなどを中心に、重要情報(特ダネ)をキャッチして速 報する。 政治評論家 板垣英憲 ◆─── - - - - - - - - ───◆ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 『ロックフェラーに翻弄される日本』(2007年11月20日刊) あとがき ─────────────────────────────────── 小泉政権で官房長官を務めた福田康夫は、2007年10月25日、衆議院本会議で指名され首相に就任した。参議院では、民主党の小沢一郎代表が首相に指名されたが、憲法第67条の規定「内閣総理大臣の指名、衆議院の優越」に従い、福田康夫氏が首相に決まったのである。 福田首相は地味な政治家だが、第二章で述べたように石油利権を継承する嫡流の政治家でもあるので、米ブッシュ政権("石油・軍需・ゼネコンマフィア政権")とは、極めて相性がよい政権という性格を持ってスタートした。 最初に手がけることになったのは、11月1日で期限切れとなるテロ対策特別措置法の延長問題だった。しかし、安倍前首相の突然の退陣により、自民党がポスト安倍を担う総裁選挙(9月14日告示、福田康夫、麻生太郎の2人が立侯補、同23日投開票)を実施せざるを得なくなり、時間を空費している間に会期を延長できなくなってしまった。福田新政権はやむを得ず、海上自衛隊による後方支援の内容を「インド洋での給油」に限定する新法を国会に上程した。 ブッシュ政権は、イラク戦争で米兵3600人もの戦死者を出し、事実上敗北したことから、レイムダック(死に体)状態で任期切れを迎えるのを懸念し、重点政策を「北朝鮮の核保有問題」に転換した。中東外交の失敗から国民の目を反らそうとしているのである。 なりふり構わないブッシュ政権の"変節"の煽りを受けたのが、「北朝鮮による日本人粒致問題の解決」を最優先に掲げ、「対語と圧力路線」を進めていた安倍前首相だった。「アメリカ人が拉致されているわけではない。日本は自分で解決せよ」とブッシュ政権から突き放された安倍前首相は、「夜も眠れない」ほど重症の神経衰弱に陥り、ついに政権を放り投げてしまったのであった。「拉致被害者の全員奪還」は安倍前首相の最大の公約であり、悲願でもあった。 これに対して、福田首相は、「圧力」よりも「対話」に重心を置いた対北朝鮮外交をかねてから主張していたため、ブッシュ政権の"変節外交"に平灰を合わせることが可能であり、むしろうってつけの政権と言える。… … …(記事全文1,757文字)
板垣英憲(いたがきえいけん)情報局 ~マスコミに出ない政治経済の裏話~
板垣英憲(政治評論家)