━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 板垣英憲(いたがきえいけん)情報局 ~マスコミに出ない政治経済の裏話~ 2022年9月18日 ◆─── - - - - - - - - ───◆ 世界の政治・軍事・経済・金融を支配するパワーエリートの動きやその底流で 行われている様々な仕掛けなどを中心に、重要情報(特ダネ)をキャッチして速 報する。 政治評論家 板垣英憲 ◆─── - - - - - - - - ───◆ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 『ロックフェラーに翻弄される日本』(2007年11月20日刊) 第7章 安倍前政権とロックフェラー、そして福田政権ヘ 安倍晋三を支援する統一教会とゴールドマン・サックス社(2) ─────────────────────────────────── 米国が置かれている状況を考えると、政治的に障害となっているのはイラクでの米軍駐留である。ブッシュ政権は二万二百人もの将兵を増派したものの、民主党優勢の議会が即時撤退を要求するまでもなく、実のところは米国政府も撤退を望んでいる。 そうした意味では、米国としては本当はともに駐留している"有志連合国"の軍勢が先に撤退してくれたほうがありがたいとすら思っているのではないか(英国も豪州も撤退の方向で進んでいる)。 しかし、そのような現実があるにもかかわらず、日本は安易に方向転換することはできない。小泉政権下では"タカ派"として米ネオコン派と親密な関係にあった安倍前首相にはなおさら、自衛隊撤退の道筋をつけるのは難しい。そこで、テロ特措法の延長に否定的な姿勢を見せている小沢が前面に出て、そのシナリオを実現するのは好ましいことなのだ。テロ特措法はアフガニスタンでの支援作業を対象としたもので、イラクでの駐留とは無関係であるだけに、できるだけ早く撤退の道筋をつけるべきである。 同じようなことは東アジア情勢でも言える。懸案となっていた北朝鮮問題では、六カ国協議で日本を除く四カ国が、重油の供給などの支援策を打ち出すのと引き換えに、北朝鮮が核放棄に取り組むことになり、実際に米朝間での交渉ではこれまでのところ順調に進展している。 ところが、最終的に抜本的な支援を行うには巨大な累積債権国である日本の支援がどうしても必要になるが、拉致問題が解決しなければ支援しないことになっているため、どうしても身動きが取れない状況にある。特に安倍政権は、これまでこの問題の解決を求める最強硬派であっただけに、金正日政権が主導権を握り続ける限り、この問題に対して抜本的に譲歩するのは極めて難しい状況にあった。 そこでソフトな外交政策を標榜する民主党の小沢一郎代表の影響力をある程度強くさせておいた方が、米国に望ましい状況がもたらされる可能性が高くなっていた。また、自民党内部では安倍前首相が主導権を失い、逆に非主流派の国防族・山崎拓元副総裁の影響力が強くなっていた。それだけ北朝鮮に対して譲歩しやすくなる状況が生まれていたのである。… … …(記事全文2,348文字)
板垣英憲(いたがきえいけん)情報局 ~マスコミに出ない政治経済の裏話~
板垣英憲(政治評論家)