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板垣英憲(いたがきえいけん)情報局 ~マスコミに出ない政治経済の裏話~

板垣英憲(政治評論家)

板垣英憲

『ロックフェラーに翻弄される日本』(2007年11月20日刊)  第5章 クリントン政権とロックフェラーの「罠」に嵌った日本 アジア各国はIMFによる金融支援を嫌った

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 板垣英憲(いたがきえいけん)情報局 ~マスコミに出ない政治経済の裏話~   2022年7月3日 ◆─── - - -                    - - - - - ───◆ 世界の政治・軍事・経済・金融を支配するパワーエリートの動きやその底流で 行われている様々な仕掛けなどを中心に、重要情報(特ダネ)をキャッチして速 報する。                          政治評論家 板垣英憲 ◆─── - - -                    - - - - - ───◆ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 『ロックフェラーに翻弄される日本』(2007年11月20日刊)  第5章 クリントン政権とロックフェラーの「罠」に嵌った日本 アジア各国はIMFによる金融支援を嫌った ───────────────────────────────────  米国政府は、通貨危機打開のためIMFや世界銀行の指導を受け入れるようアジア諸国に迫った。これに対してアジア各国はIMFによる金融支援を嫌った。それはIMFの支援を受けた国々が、IMFの管理下に置かれて国家主権を失い、国際金融資本の植民地と化してしまって悲惨な運命をたどるしかないことを知っていたからである。  事実、韓国やインドネシアはIMFの軍門に下っている。いや、むしろ国際金融資本の軍門に下り、その管理下にあると言った方が正確であろう。  IMFは1997年11月24日、「一般借入取極(GAB)」を2003年12月まで更新すると発表した。深刻な通貨危機などの際に先進11カ国がIMFの資金力を補完するというものである。米国、日本、ドイツなど先進11カ国が結んだ。この制度は1962年に発効、IMFが通貨危機に見舞われた国や地域への緊急支援のための資金が不足した場合に、先進各国がIMFに資金を貸しつける仕組みである。発効以来、9回発動されているが、ドル防衛のため1978年に西ドイツと日本から資金を借り入れたのを最後に使われていない。融資枠の総額は、これまでと同じ170億SDR(約2百20億ドルに相当)とされている。  IMFは1997年12月17日、金融危機発生の際の緊急支援策として、返済期間を原則一年半以内とした短期の補完準備融資制度(SRF)の創設を決めた。金利も通常の支援融資より高く設定し、融資対象国の経済改革を強く促した。  新制度は、通常の支援では「原則5年、最大10年」とされている返済期限を大幅に短縮し、延長が必要な場合は経済改革などの実行状況を点検しながらIMFが審査する。金利は、通常の支援融資の利率に3パーセント上乗せ、期間は延長した場合は半年ごとに0.5パーセントずつさらに上積みしていく。上乗せ金利の上限は5パーセント。  こうしてIMFは1997年8月、通貨不安に直面するタイに総額39億ドルの緊急支援を行うことを承認した。同月、東京で開かれたタイ支援国会合で決まった総額は、1702億ドル。タイに対する包括国際支援の柱となった。しかし、高金利や増税の結果、タイの景気を不必要に大きく後退させる結果を生んだ。
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