━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 板垣英憲(いたがきえいけん)情報局 ~マスコミに出ない政治経済の裏話~ 2022年7月2日 ◆─── - - - - - - - - ───◆ 世界の政治・軍事・経済・金融を支配するパワーエリートの動きやその底流で 行われている様々な仕掛けなどを中心に、重要情報(特ダネ)をキャッチして速 報する。 政治評論家 板垣英憲 ◆─── - - - - - - - - ───◆ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 『ロックフェラーに翻弄される日本』(2007年11月20日刊) 第5章 クリントン政権とロックフェラーの「罠」に嵌った日本 アジアに対する通貨攻撃を始める ─────────────────────────────────── 欧米の投資家は1997年7月2日、「アジアに対する通貨攻撃」を開始した。まず、タイのバーツが暴落した。その勢いで直後にインドネシアのルピアを、11月には韓国のウォンと香港ドルを叩いていった。そこで中心的な役割を演じていたのが、ヘッジ・ファンド「クオンタム」を率いるジョージ・ソロスである。 国際通貨基金(IMF=International Monetary Fund)と世界銀行(The World Bank)は国連の一機関だが、それもいまや建前に過ぎない。実態は、国際金融資本の下請け機関と化しており、IMFと世界銀行は国際金融資本の牙城であると言って過言ではない。設立された趣旨から逸脱してしまっているのである。 IMFは1944年のブレトン=ウッズ協定に基づき設立された。1947年三月に国際通貨の秩序維持と世界経済の発展を目的に国際連合の一機関として発足した。日本は1952年に加盟している。 主な役割は当初、為替の固定相場制維持だった。この体制が崩れ、ドルがほかの通貨に対して変動するようになったとき、固定相場維持というIMFの役割は終わり、変動相場制のもとでIMFの役割は大きく変わっていった。とくに恣意的な為替操作と近隣窮乏化を防ぐため、各国が納得し得る国際通貨制度をつくり、国際取引に使われる通貨の流動性を確保することが任務となった。さらに近年では、国際収支赤字に悩む中低位国の救援や国際的な債務危機に対する対応策の組織化などにも重要な役割を果たすようになってきていた。 現在のIMFは、金融危機に陥った国が貿易を維持できるよう支援するとともに、外貨に依存し過ぎないよう財政赤字の削減や金融政策の是正を助言すること、流動性確保や外貨獲得のための短期資金を供給することが重要な任務なのである。 だが、アジア通貨危機以後のIMFの態度や姿勢を見てみると、本来の使命と役割を果たしているとは思えない。ジョージ・ソロスら国際投機家や投機機関の「恣意的な為替操作」を許し、勝手放題にさせている。「近隣窮乏化の防止」どころか、アジア諸国を通貨危機の状況に意図的に陥らせている。IMFは完全に変質してしまった。… … …(記事全文3,649文字)
板垣英憲(いたがきえいけん)情報局 ~マスコミに出ない政治経済の裏話~
板垣英憲(政治評論家)