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板垣英憲(いたがきえいけん)情報局 ~マスコミに出ない政治経済の裏話~

板垣英憲(政治評論家)

板垣英憲

ソ連崩壊後のウクライナ独立は、ロシアという大きな国にとって閉鎖されるに等しい状況となった。歴史的なことを計算に入れていないゼレンスキーは、プーチンを国境から誘き出すのに利用されたといえる。

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 板垣英憲(いたがきえいけん)情報局 ~マスコミに出ない政治経済の裏話~   2022年3月31日 ◆─── - - -                    - - - - - ───◆ 世界の政治・軍事・経済・金融を支配するパワーエリートの動きやその底流で 行われている様々な仕掛けなどを中心に、重要情報(特ダネ)をキャッチして速 報する。                          政治評論家 板垣英憲 ◆─── - - -                    - - - - - ───◆ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ソ連崩壊後のウクライナ独立は、ロシアという大きな国にとって閉鎖されるに等しい状況となった。歴史的なことを計算に入れていないゼレンスキーは、プーチンを国境から誘き出すのに利用されたといえる。 ─────────────────────────────────── ◆〔特別情報1〕  プーチンは、東西冷戦が終わった後、ロシアを欧米諸国から守ろうと手を打ってきた。そのなかで最も重要なことは、ロシアが外から攻められた場合に、どこを守らなければならないかという点であり、ロシア軍を動かす「ルート」だ。その「ルート」として重要なのが、海に面しているクリミアということだ。クリミアがロシアに戦略上、地理的に重要な場所だった。隊を動かすには、どうしてもクリミアにあるロシアの海軍基地から外へ向けて派兵することになる。プーチンには常にそのことが頭にある。ところが、ソ連崩壊後にウクライナが独立することになった。しかしそれは、ロシアという大きな国が閉鎖されるのに等しい。  他にロシア軍を外に向かわせることができる、海に面した地域としては、バルト三国ないし北方領土に船を出航させるしかない。つまり、ロシアにとっては、クリミアが自由に使えないということになってしまうと、それだけでプーチンとしては自由を拘束されている状態ということになる。そのことを踏まえれば、ソ連崩壊後にロシアは、ウクライナを独立させなければよかったということに行きつく。そういうロシアの状況をいいことに米国は、ロシアを地理的に押し込めて拘束するようなことをやってきた。そういう点でいうと、ゼレンスキー自身、ウクライナをロシアから切り離してNATO加盟を試みた。しかし、ウクライナがNATO加盟は「世界騒乱」の大きな原因になる。実際にその口火を切った形だ。  プーチンとしては、なんとか元の地理的に重要なポジションを回復させようと、2014年にクリミア半島を併合に続き、「ドネツク人民共和国」と「ルガンスク人民共和国」の独立承認と、動きだしてきた。 ◆〔特別情報2〕  しかし、国連にしても国際世論は、ロシアが弱体化して滅びてしまえばいいくらいの論調になってしまっている。ロシアがなぜあの地域を取り戻そうとしているのかということの理由は、ロシアにとっては当然のことなのだ。それを頭から否定すれば、ますます外に出ようとする動きを強めるだけだ。これは、自然の成り行きなのだ。  一方でゼレンスキーは、欧米に駆け込み、特に米国を背景にしてウクライナの国際的地位を高めようと試みた。それが今回の戦争の始まりだった。ところが、ウクライナがEUやNATO陣営に入ろうということを試みたものの、欧州のどこも賛成しない。ロシアからみると、ウクライナはロシアへの通り道であり、中世から振り返ってみても、大国からの防波堤となってロシアを守ってきていたのがウクライナの地だった。しかも何度も勝ってロシアを他国からの侵攻を、ウクライナが守ってきたのだ。
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