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板垣英憲(いたがきえいけん)情報局 ~マスコミに出ない政治経済の裏話~

板垣英憲(政治評論家)

板垣英憲

人生100年時代は、ケアラー(介護者)なき、おひとり様介護の時代。2024年ダブル改定(介護保険法、診療報酬)に向けて、「囲い込み」「過剰介護」問題を真剣に考えるべき時がきている。

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 板垣英憲(いたがきえいけん)情報局 ~マスコミに出ない政治経済の裏話~   2022年1月10日 ◆─── - - -                    - - - - - ───◆ 世界の政治・軍事・経済・金融を支配するパワーエリートの動きやその底流で 行われている様々な仕掛けなどを中心に、重要情報(特ダネ)をキャッチして速 報する。                      政治評論家 板垣英憲 ◆─── - - -                    - - - - - ───◆ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 人生100年時代は、ケアラー(介護者)なき、おひとり様介護の時代。2024年ダブル改定(介護保険法、診療報酬)に向けて、「囲い込み」「過剰介護」問題を真剣に考えるべき時がきている。 ─────────────────────────────────── ◆〔特別情報1〕  2000年に制定された介護保険法によって定められている介護保険制度はこれまで、2005年、2008年、2011年、2014年、2017年、2021年と改定されてきた。今後、注目すべきは2024年の介護保険法改正だといわれている。2024年には診療報酬の改定も同時に行われるダブル改定の年である。  介護業界には財源不足や人手不足、少子高齢化などなどさまざまな課題があるなかで、具体的には「介護保険料支払い開始年齢を30才へ引き下げ」「居宅介護支援の自己負担1割の導入」など2021年の改正で先送りさた制度改正の議論は、もはや避けられないものとなることが想定される。少子高齢化社会の介護問題において、常に大きく取り上げられる「人手不足」と「財源不足」の問題は、誰の目にもわかることだ。政府は11月26日、介護職員などの収入を3%程度(月額9000円)引き上げる措置を盛り込んだ今年度の補正予算案を閣議決定した。全産業と比較しても、重労働であり、精神的にも負担の重い介護職の、ベースアップと職場環境の改善は当然、取り組んでいかなければならない問題である。しかし同時に目を向けなければならない大きな問題は、ズバリ言って「過剰介護」「囲い込み」だろう。  筆者のアシスタントは約6年半、両親のケアラー(介護者)として介護を抱えながら、筆者の仕事に従事してきている。そして筆者も昨年、後期高齢者となり、実母は健在ながら今年96歳の寅年で、介護問題が他人事ではなくなった。  2000年に開始された介護制度は、家族が高齢になった親の介護をすることを前提とし、その家族のサポートを想定した制度としてスタートした。しかし、これからの介護を考えるとき、家族・親族が介護をする大前提はすでに崩れているといっていい。そうした現状から、2024年の法改正は、大幅な制度改正が求められるだぅ。その問題点として横たわっている、「囲い込み」「過剰介護」の現状に目を向ける必要がある。  親の介護がいつから始まるかというのは、ケースバイケースだろうが、概ね、病院の通院に付き添いが必要になったところろから始まることが多いといえる。歩行が困難になって付き添いが必要になる場合もあれば、認知機能が衰え、医師との意思疎通ができにくくなった場合もある。また、歩行や認知機能の衰えはないものの、耳や目が悪くなった場合でも、付き添いが必要となる場合がある。病状や治療方針、薬の飲み方などの説明が伝わりにくいというこことで、医師から家族に対して付き添いを求めることが、介護の始めの一歩になることは多い。  筆者のアシスタントも2015年、父親の通院の付き添いから介護の一歩が始まったという。耳が遠く担当医や看護師の言葉が聞き取りにくくなり、また目も見えにくくなったことから渡される文書に何が書かれているのか、読むこと自体が困難となっていたようだ。母親のほうはというと、2011年75歳で認知症を患っており、夫の通院に付き添うものの、耳や目の代わりにはなれない状況だった。通院の付き添い程度で介護が始まったという意識はなかったが、振り返ってみると、そこから介護が始まっていたという。月に一度の通院時には、片道約3時間かけて実家に通うという、付き添いのみの遠距離介護の期間が約1年続いた頃、膀胱がんの治療で一週間に一度の通院のペースとなり、付き添いができないことが増えると担当医から、実家に帰って親と同居するか、親を呼び寄せるかの選択を迫ってきた。要するに、「付き添いのない通院には応じられない」ということだ。結果、アシスタントは浦和の自宅近くに両親を呼び寄せることを決断し、そこから本格的な主たる介護者(ケアラー)となった。介護制度のサポートを受けながら、5年10カ月父親の介護を担った。最後の1年半は、要介護5の寝たきり状態となり、昨年4月に寿命を迎えて他界したということだ。母親は要介護3となって、いまも在宅介護を続けている。
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