━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 板垣英憲(いたがきえいけん)情報局 ~マスコミに出ない政治経済の裏話~ 2021年11月25日 ◆─── - - - - - - - - ───◆ 世界の政治・軍事・経済・金融を支配するパワーエリートの動きやその底流で 行われている様々な仕掛けなどを中心に、重要情報(特ダネ)をキャッチして速 報する。 政治評論家 板垣英憲 ◆─── - - - - - - - - ───◆ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 原油価格の高騰の最大の原因は、中国があらゆるものを大幅に買い占めていることにある。石油だけではない、食糧も買い漁っており、世界的にサプライチェーンのバランスが崩れている。この流れは当分続いていく。 ─────────────────────────────────── ◆〔特別情報1〕 これは上皇陛下の側近でMSA資金の最終承認者である吉備太秦からのトップ情報である。 原油高対策のため、石油備蓄を協調放出することとなった。昔は、1バレル120ドルだったのが、最も価格が下がったときで1バレル26ドルまで下がった。120ドルから考えると、1バレル79ドルまで上がったとはいえまだ安い。バイデン米大統領は23日、主要消費国である日本、中国、インド、英国、韓国と協調し、石油備蓄の放出に踏み切ることを表明。日本も放出に加わって、備蓄の一部を放出すると一応のポーズを示した。これは、原油価格の高騰に対応するための措置だったものの、実際には原油価格はかえって高騰。 この原油価格の高騰の大元の原因は、中国が大幅に買い占めていることにある。石油だけではない、トウモロコシや豚肉など食糧全般の買い漁っており、それが原因で世界的にサプライチェーンのバランスが崩れてしまい、あらゆるものの価格が高騰している。この流れは当分続いていく。そこへ、日本は安倍政権時代からデフレからの脱却ということで、物価上昇率2%を目指すとしてきた。ところが物価が上がって賃金も上がればいいけれども、賃金は上がっていない。それどころかコロナ禍で失業者が増えている。岸田首相も「令和版所得倍増」と言っていたのを引っ込めてしまった。いまの状況で所得倍増などあり得ないし、あり得ないどころか実質賃金は下がっている。物価が上がって、その分賃金が上がらなかったら、当然、購買力は下がる。物価は上がっても景気はよくなるどころか逆にマイナスとなる。つまり有効な経済対策にはなり得ないということだ。 今回の、石油の備蓄放出にしても、結局、国民の不満を反らすための単なるポーズに過ぎない。日本、中国、インド、英国、韓国、いずれの国もポーズだ。一時的な気休めであって、効果は見込めない。産油国が増産しないということは、昨日、今日はじまったことではない。この5~6年ずっとそうだった。 食糧安全保障ということで考えると、日本の食糧自給率は50%を切っている。45%くらいで、ほとんどの食糧を海外に頼っている。そこで需要と供給のバランスが中国に崩されている。中国がどんどん世界中の食糧を買い付けていっているため価格がどんどん高騰している。しかし、日本がこれまで通りの量を確保するためには、高くても買わざるを得ない。 中国は、国全体の産業が農業から工業にシフトしてきた。中国国民にとっても、工業のほうが収入も上がり、暮らしが豊かになる。そのため中国は、食糧輸入国になってしまったし、工業化が進むほど、石油の輸入量も増え続けてきた。ところがそうした事情を日本政府としては、あまり言わない。なぜなら、日本は国際社会のなかで、特に中国や朝鮮半島の問題では、蚊帳の外に置かれているため、あえて触れないようにしている。その代わり、クアッドだのインド太平洋戦略だのといって、中国・ロシアに対抗するということだけを言い続けて、軍事的な安全保障ばかりに目を向けさせているけれども、国家戦略としての食糧安全保障については言わない。ところが目前に迫ってきている危機は、どこかが日本を攻撃してくる危機よりも、むしろ食糧危機のほうだ。どこかが攻めてきたとしても、そのことでサプライチェーンが止まり、日本人は餓死してしまう。… … …(記事全文3,432文字)
板垣英憲(いたがきえいけん)情報局 ~マスコミに出ない政治経済の裏話~
板垣英憲(政治評論家)