□■□■【反骨の元外交官が世界と日本の真実をリアルタイム解説】 ■□■ □■ 天木直人のメールマガジン2016年5月5日第371号 ■ ============================================================== 日中関係をぶち壊しただけの岸田外相の外遊だったという事だ ============================================================== わが目を疑う記事を見つけた。 きょう5月5日の読売新聞が、ビエンチャン発米川丈士記者の記事として報じた。 ラオスを訪問中の岸田外相は4日、ライスのサルムサイ外相と会談し、7月のアセアン外相会議などで南シナ海問題を議題に取り上げるよう要請したという。 ただでさえ南シナ海問題で板挟みになっているアセアンだ。 そのアセアン会合で、よりによって南シナ海問題を取り上げろと外交干渉したのだ。 外交の常識では考えられない非礼な干渉だ。 それだけではない。 これを知ったら中国は激怒するだろう。 そう思っていたら、やはりきょう5月5日の朝日新聞が北京発倉重奈苗記者の記事として報じた。 中国外務省の洪磊(こう らい )副報道局長は、5月4日の定例記者会見で、アセアン歴訪中の岸田外相の南シナ海をめぐる発言に、「日本は域外国にもかかわらず執拗にこの問題で存在感を示そうとしている」と名指しで批判したと。 この副報道局長の発言は、時系列的には、岸田・サルムサイ外相会談の前に行われたものと思われる。 それでも中国は岸田外相の外遊中における南シナ海問題に関する言動を批判している。 もしこの岸田外相のアセアン外相会議への干渉発言を知ったなら、中国の怒りは激しいものになるに違いない。 もはや日中関係は修復不能だ。 鳴り物入りで始まった岸田外相のゴールデンウィークの外遊は、訪中から始まった。 4年半ぶりの外相会談で日中関係を改善するのが目的と喧伝された。 外遊が終わって見れば、日中関係はさらに悪化した。 日中関係をぶち壊しに外遊に出かけたということだ。 岸田外相と外務省に日本外交を担う資格はない(了) ──────────────────────────────── 購読・配信・課金などのお問合せやトラブルは、 メルマガ配信会社フーミー info@foomii.com までご連絡ください。 ──────────────────────────────── 編集・発行:天木直人 登録/配信中止はこちら:https://foomii.com/mypage/ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
新しいコメントを追加