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天木直人のメールマガジン ― 反骨の元外交官が世界と日本の真実をリアルタイム解説

天木直人(元外交官・作家)

天木直人

TPPで二度目のちゃぶ台返しをやりかねない米国
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□■□■【反骨の元外交官が世界と日本の真実をリアルタイム解説】 ■□■ □■ 天木直人のメールマガジン2015年11月8日第912号 ■   ============================================================      TPPで二度目のちゃぶ台返しをやりかねない米国  =============================================================  「大筋合意」が喧伝されたTPP交渉だったが、はやくも米国議員から再交渉の言葉が出て来たのには驚かされる。  米国のハッチ上院財政委員長(共和党)が11月6日、ワシントン市内で講演し、「米通商代表部は再交渉することになるかもしれない」と述べたのだ。  ハッチ議員は米国議会ではTPPを推進する筆頭格であるという。  そのハッチ議員が合意されたTPPは不満だと言っているのだ。  そしてその理由は米国に不利になるからだという。  すなわちバイオ医薬品の独占販売権を損ねるデータ保存期間について新興国に譲歩したから不満だというのだ。  ハッチ議員でさえこうだから、はじめからTPPに反対する議員に至っては、今度合意されたTPPは、いたるところで米国の利権を損ねる、ということになるだろう。  これは、裏を返せば、他の国の利益を奪い取るものでなければ認められない、まだ奪い方が足らない、と言っているに等しい。  これ以上のちゃぶ台返しはない。  かつて甘利大臣がフロマン代表と合意して、やっと合意にこぎつけた、この程度の譲歩ですんだ、と喜んで日本国民に発表したことがあった。  ところがフロマンはその直後に、「米国議会から受け入れられなかった」と言って、合意は白紙だと甘利大臣に一方的に伝えて来て、甘利大臣に恥を書かせたことがあった。  そのちゃぶ台返しが再び起ころうとしているのだ。  しかも今度は12か国を巻き込んで合意させたTPP協定そのものがちゃぶ台返しされるのだ。  究極の茶番だ。  TPP交渉は初めから終わりまで米国の、米国による、米国の為の交渉だったということである(了) ──────────────────────────────── 購読・配信・課金などのお問合せやトラブルは、 メルマガ配信会社フーミー info@foomii.com までご連絡ください。 ──────────────────────────────── 編集・発行:天木直人 登録/配信中止はこちら:https://foomii.com/mypage/ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

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