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天木直人のメールマガジン ― 反骨の元外交官が世界と日本の真実をリアルタイム解説

天木直人(元外交官・作家)

天木直人

わずか一日で幕が引かれた米中衝突のから騒ぎ
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□■□■【反骨の元外交官が世界と日本の真実をリアルタイム解説】 ■□■ □■ 天木直人のメールマガジン2015年10月29日第882号 ■   ============================================================      わずか一日で幕が引かれた米中衝突のから騒ぎ  =============================================================  予想した通りの展開だ。  いまにも米中の軍事衝突が起きるかのような日本のメディアの大騒ぎだったが、わずか一日で幕が下りた。  米国は航行の自由が確保されたといい、中国は米国の航行は無害通航だったという。  米戦略国際問題研究所(CSIS)の上級研究員であるボニー・グレーザーはメディアに出まくって「米中緊張は高まらず」といい、米軍のハリス太平洋軍事司令官は急きょ中国を訪れ話をつけに行く。  もちろん中国の南沙権益を守る膨張政策は止むことなく、それに対する米国の非難とけん制行動は終わらない。  しかし、そのようなにらみ合いは、外交筋によれば、米中二大軍事覇権国の間の、あらたな「新常態(ニューノーマル)」なのだ(10月29日読売)。  米国と中国が軍事覇権国であるかぎり、このような新常態が、今後長きにわたって続くことになるだろう。  いずれ中国の軍事力が米国のそれと肩を並べ、あるいは凌駕する時、米中戦争は起きるかもしれない。  しかし、そんな時はいまの皆はとっくに死んでいる時だ。  馬鹿騒ぎをして日本国民を惑わしているのは日本のメディアだ。  テレビでは軍事専門家、中国専門家、官僚OBを登場させて、聞いてきたような嘘を垂れ流す。  大手新聞は、読売と日経と東京が、一日遅れで社説を掲げた。  しかし東京と日経はきのうの朝日や毎日のように、米中双方への自制を求めるありきたりの社説を掲げ、読売はきのうの産経のごとく中国の軍事拠点を許さない、と書く。  こんな社説なら、なぜ昨日書かなかったのか。  まわりの様子を見ながら書いたつもりが、一日遅れでいずれも間抜けた社説になってしまった。  憲法9条を掲げた外交の正しさに気づいていたら、米中衝突のから騒ぎに振り回されずに済んだのである(了) ──────────────────────────────── 購読・配信・課金などのお問合せやトラブルは、 メルマガ配信会社フーミー info@foomii.com までご連絡ください。 ──────────────────────────────── 編集・発行:天木直人 登録/配信中止はこちら:https://foomii.com/mypage/ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

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